【感想】とうもろこしの乙女、あるいは七つの悪夢

ジョイス・キャロル・オーツ, 栩木玲子 / 河出文庫
(10件のレビュー)

総合評価:

平均 3.8
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ブクログレビュー

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  • eri

    eri

    短編集となります↓
    ・とうもろこしの乙女 : ある愛の物語
    ・ベールシェバ
    ・私の名を知る者はいない
    ・化石の兄弟
    ・タマゴテングタケ
    ・ヘルピング・ハンズ
    ・頭の穴

    はぁ〜…やっと読み終わりました^^;
    なかなか手が進まずでした。

    どのレビューを見てもとてもいいですが…私には、なかなか暴力的で、なかなかグロかった。
    そして後味悪しでちょい苦手でした。

    あとは、私の無知な部分もあり『あとがき』を読んでから『あ〜そういう意味もあるんだ』てなのもありで、理解が難しかったのも(^^;;
    勉強しなおしますm(_ _)m
    続きを読む

    投稿日:2023.08.16

  • きのさん

    きのさん

    現代社会に生を受け、生きていかなくてはいけない私に、冷や水をこれでもかと浴びせる本。
    しかし、冷や水はただ生を拒否させる類ではなく、生きる力や慰めを伴う甘さも含んだ、一筋縄ではいかない作品群。

    投稿日:2022.02.02

  • まっしべ

    まっしべ

    面白かった!

    どの話もバイオレンス感が強く、「狂」が濃く漂うまさしく悪夢。

    人種問題やきょうだいの確執など明確なテーマが組み込まれており‘ただの不思議な物語’には収まらない奥行きを感じる。

    p459の訳者あとがきに曰く「ミステリー、ホラー、ファンタジー、幻想小説、あらゆるジャンルをまたぐような、少しずつすべてであるような、こわくておもしろい」点が大いに魅力的。

    いずれかのジャンルが好きであればまず満足できるであろう作品集。


    1刷
    2021.4.10
    続きを読む

    投稿日:2021.04.10

  • 馬南神空

    馬南神空

    海外のミステリ/ホラー系アンソロジーの読者ならおなじみの、ジョイス・キャロル・オーツの短編集。文学系の長編はともかく、ホラー系の短編はあちこちのアンソロジーで探して読むしかなかったから、こうしてまとめて出るのは嬉しい。その代わりに初訳は半分ほどのようだ。収録作はどれもグロテスクで胸糞なエピソードを描いてるのに、読後感は決して悪くなくて、これがオーツの色なんだなあと思わせてくれる。続きを読む

    投稿日:2021.01.07

  • クークー

    クークー

    稀代のストーリーテラー、ジョイス・キャロル・オーツが語るのは心の闇。嫉妬、孤独、欲望などが怒りを暴走させ、狂気や残虐さを生み出す過程だ。それは他人事のように書くのではなくその心を巧みに描くことで読者は気持を同化させてしまう。そんなことより話の展開が面白いから読後にふと気づいてそのことに怖さを感じる。表題作は美しい金髪の女子中学生を生贄のために誘拐する歪んだ女の子の話。誘拐された被害者、その母、誘拐犯、はめられる教師、それぞれの心がまるで悪夢のように、善悪ではなく起きている事象だけが描かれる。ラストは明確な解決や結末が用意されていない。差別や劣等感をストレートに書き対立が生む歪んだ怒りをフェアに描く。スティーブンキングと並ぶホラー作家としても評価されるが、ホラーではないしミステリでもファンタジーでもない。ちょっとそんな香りがふと舞い上がるシーンがあるだけだ。最近はノーベル文学賞候補に毎年名が上がる現代アメリカ文学の女王だけのことはある。続きを読む

    投稿日:2020.11.16

  • take08556

    take08556

    悪夢に絡め取られていくかのような登場人物達が語られる7編。
    「タマゴテングタケ」とか読んでて胃の辺りが重苦しくなってくる。
    「化石の兄弟」同じ遺伝子、生まれた日さえ同じという存在に向ける愛憎。萩尾望都「半神」を一寸思わせる。
    「頭の穴」手術シーンの泥沼にはまりこんで身動き取れなくなっていくような怖さ、死体を処理するシーンは滑稽ささえ感じられてくる。
    「私の名を知る者はいない」両親、周囲の関心も愛情も生まれたばかりの妹に向かっていると感じてしまう幼い姉の不安や焦燥。果たして猫は本当に存在していたのか?
    一番印象に残るのは「とうもろこしの乙女」。マリッサ、母親、講師の身に起こった事はまさに悪夢に他ならず、ジュードのしたことは決して許されるものではないが、両親から見放され一緒に暮らす祖母も決して愛情深く接してくれず、世界に敵意と怒りを感じていた13歳の少女は、とうもろこしの乙女の儀式により何を願い、叶えようとしたのだろう。
    続きを読む

    投稿日:2019.03.08

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