【感想】ファミリー・ライフ

アキール・シャルマ, 小野正嗣 / 新潮クレスト・ブックス
(10件のレビュー)

総合評価:

平均 3.3
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ブクログレビュー

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  • まゆみ

    まゆみ

    貧しさ、移民生活、障害者、依存性、怒り、嫉妬、自己否定、他者否定、、、
    人生で起こる出来事を、どう捉えるのか。
    苦しみの中で、生きる家族。
    目を背けるわけではないけど、読んでいて気持ちが落ちていく感じ
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    投稿日:2023.06.15

  • hasema

    hasema

    自分も娘を家族を介護しているので、毎日の介護の途方もなさ、淡々と過ぎる日常の描写を親近感を持って読むことができた。
    作者がモデルである主人公のアジェが作家として目覚めるくだりがスリリングでリアルだった。寝たきりの兄を入浴させている父のパジャマが濡れて、下着が透けて見えるようになる様子がを見つめ、自分たちの苦しみが文章になるのだということを発見するアジェ。
    視点がグルリと変わる瞬間を捉えた場面だった。
    図書館で手に取り、最初の数ページでこれはいいかも、と思って読んだのだが、思わぬ拾い物をしたな。
    あとで気づいたけど、翻訳が、小野正嗣ではないの。
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    投稿日:2020.08.08

  • heresince

    heresince

    インドから移民としてアメリカに渡った家族は素晴らしい生活が待っていると期待していた。しかしプールで怪我をし脳に損傷を受けて寝たきりになってしまった頭の良い長男を家族全員で介護することになる。しかしそのストレスはものすごいもので、父はアル中になり、母は息子だけでなくそんな夫にもストレスをため夫婦はけんかが絶えない。主人公は寂しさや孤独を感じながらも成績が優秀だったためプリンストン大学へと進み、そんな家族から離れた生活を始める。彼は大人になりお金を稼ぎ、両親と兄を助ける。作家の自伝的小説である。続きを読む

    投稿日:2020.02.24

  • kuritanu

    kuritanu

    同じようなありふれた不幸を経験したものとしては、心から共感できるものだった。

    子どもに突然訪れた不幸は、もちろん人生を変えるが、その変わり方は親ときょうだいでは違う。親はとことん悲しみ、必死に状況を良くしようと努力する。生きることの中心が不幸な子どものことになる。が、きょうだいはどこか客観的に見てしまう。学校に行ってその不幸を一瞬忘れ、楽しく感じたりもする。親がすがるまじない師を滑稽だと思ってしまう。しかし、いつも100%楽しめるということはないし、自分が普通に生きることについての違和感を抱えながら生きることになる。
    そのあたりが、本当にリアルに描かれている。
     物語にカタルシスを求める人には薦められないが、きっとたくさんの似た経験をした人(訳者もそうだ)には、同じ後ろめたさを感じている人がいることは、救いになるのではないかと思う。
    幸いにしてこういう経験はしないで大人になった読者は(あんまりこういう本を読みたくならないような気もするが)、こういう人も自分の身近にきっといる、学校でなんだか嫌なことばっかり言ってた嫌われ者にも、もしかしたら深いわけがあったのかもしれない、と考えてくれたらいいな。
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    投稿日:2018.06.30

  • crium

    crium

    兄の事故が起こってから人生が一変してしまった家族のお話。移民が題材の本が割と好き。
    きっ母国語ではない英語で書かれた本だから
    簡潔な文章で分かりやすいのだろう。
    それでいて美しく瑞々しい。
    訳も素晴らしい。
    そう言う要素が集まって作品が上質なものになってる。
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    投稿日:2018.06.17

  • kei1122

    kei1122

    たかが3分。されど3分。その3分で少年の生活は
    一変してしまう。

    1970年代に家族でインドからアメリカにわたり
    生活が軌道に乗り兄が有名な高校に合格した後に
    兄は悲劇に見舞われ、一家はその兄の介護
    奔走することになる。

    異国の地で差別を受けながらきょうだい児として
    育っていく著者、崩壊するギリギリのところで
    踏みとどまる家族、ガールフレンドとのやり取り。
    なぜか一家を訪れるたくさんの人々
    著者を成長させてくれるヘミングウェイの書物。
    淡々と進んでしまう人生。

    私も淡々とした中で強くありたいと思いました。
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    投稿日:2018.05.29

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