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リチャード・ブローティガン, 藤本和子 / 河出文庫 (111件のレビュー)
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やや
村上春樹以前の村上春樹的世界とでもいえばいいのか。 並行現実のしずかな営みにある、狂気。だれもが自分が正しい。
投稿日:2023.12.22
knkt09222
このレビューはネタバレを含みます
初ブローティガン。 原題”In Watermelon Sugar”。 全88断章が連なる、寓話。 「西瓜糖の世界で」「インボイル」「マーガレット」の3チャプター。 寓意は簡単に判りそうな気も、する。 時間と、忘却と、生と死と、無関心と、自己欺瞞と……。 が、あまり茫漠としすぎていて、全然判らないという気も、する。 つまり村上春樹っぽい。 影響関係でいえば逆なのだが。 (また、高橋源一郎、小川洋子、柴田元幸、岸本佐知子、etc...) SFではないが、ユートピア≒ディストピア、の系列。 また、地図を描きたくなる。 アイデス : 忘れられた世界 あるいは忘れられた世界の中に孤島のようにアイデスがあり、アイデスの住人の住居はその辺縁にある? 人々(わたし、チャーリー、ポーリーン)(マーガレット→) : インボイル という構図か。 清教徒的・小市民的生活と、対立。 時系列的にヒッピーから生まれた文芸では決してないらしいが、やはりヒッピーとの親近性はありそう。 語り手の「わたし」がむしろ阻害「する」側で、インボイルやマーガレットのほうが読者に近い。はず。人間っぽい。 語り手が実は鼻持ちならない側、というのも、春樹っぽい。 連想。 タイガー立石「とらのゆめ」。 虎と西瓜から。 ドラッギーなところとか。 連想2。 突飛かもしれないが、「マインクラフト」。 世界の素材が西瓜糖、というところから。 藤本和子の文体、好き。 訳書をいくつか読んでから「塩を食う女たち――聞書・北米の黒人女性」を読みたい。
投稿日:2023.12.12
イリス
内容を理解しようとしても訳がわからなくなってしまう。もはや何か見落としているのか?読み飛ばしたのか?意図を掴もうとすると、するりと文章が飛んでいってしまうような。西瓜糖のように味の薄い感情の抑揚がない…人々に共感することは難しい。続きを読む
投稿日:2023.09.27
みどりです
「そういうのはずるしてる、というのじゃないのかな」 「風が起こって、窓がかすかに震えた。風で、脆そうに半開きになった砂糖」 綺麗すぎるイメージ 「わたしたちが恋人同士になると、かの女は夜の長い散歩…をやめた、でも、わたしはいまでも散歩する。夜、長い散歩をすることが、わたしは好きなのだ。」 怖い マーガレットが好きだった続きを読む
投稿日:2023.09.04
藍住
こういう小説ひっっっさしぶりに読んだ!! 言葉選びが好きすぎて前半ニコニコしてたんどけど、後半が割りと不穏な展開でビビり散らかしてた。 でも何故かひとつひとつの文章が心に染みてくるという不思議な感覚………。 全部の文章が凄かったが一番よかったのは64ページの文章かな。 2行だけでこんなブッ刺さるなんて思ってなかったよ。続きを読む
投稿日:2023.07.09
蓼 tade.
牧歌的、といって良いだろうガジェットの中で行き交う現在はフィクショナルで至極自足している、かに見えるが、その円やかな事物の間隙から立ち上がってくる哀惜のノイズ、その鳴りが美しいような物語でした。冴えた…月の円かさであるような。ソフトな手触りなのだが、明らかに、幽かに、かなしみを籠めてザラついている。かっこよかったです。続きを読む
投稿日:2023.04.30
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