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たかそう, RUMINE, 黒渕かしこ, トレンドプロ / オーム社 (1件のレビュー)
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リカ
タイトルの通り、コスプレとは何たるかから始まり、その楽しみ方、準備方法、イベントへの参加のし方などがまとめて紹介されている本。 不肖わたくしめは、何も分からないまま、全てが手探りの状態でコスプレ・コミ…ケに参加したことがあるため、(体験する前にこの本を読んでいれば、どれほど事前の苦労なく助かったことか!)と残念に思えてなりません。 コスプレは、マニアックなイメージが強いため、ビギナーにとってはわからないことばかりながら、なかなか周りに聞くこともままならないという歯がゆさがあります。 こういった本が一冊あるとユーザーにとってとても便利。 各章ごとに、コスプレに関するストーリーがコミック仕立てで順を追って展開され、加えて文とイラストで詳細が説明されるという構成になっており、漫画とイラストが多用された、わかりやすい内容になっています。 衣装の仕立て方も細かく紹介されています。 普通の服とは違う性質のものであるため、やはりコスプレ用衣装の作り方として掲載されていると、作る側にとっては安心感が増すものです。 ベルベット状の起毛素材の布の「ハイミロン」、ポリエステル素材のふんわりとした生地の「アムンゼン」など、馴染みのない布も紹介されていました。 発泡ポリエチレンボード「ライオンボード」は、生地ではないながら、一番薄い1.5mmのものは衣装に利用できるそうです。 これまた初耳の素材です。 コスプレ衣装に適さない生地のリストなど、かなり衣装作成にページが割かれていました。 バランスを良くするために、衣装のウエストを自分の腰の括れより2,3㎝上にするというのは、まさに普通の服とは違う型紙の取り方。 公式フィギュアがある場合は、購入しておくと便利ということまでは思いつきませんでした。 立体的に作られているため、後ろ姿や全体のシルエットなど細部確認ができるからだそうです。 ポージングの方法などもていねいに図示されていました。 「イベントでは、仲間と話が盛り上がったとしても数分程度で切り上げる」という暗黙ルールがあるということも知りませんでした。 最後には、コスプレの写真を美しく加工するフォトレタッチの方法まで紹介されていました。 ほくろを消したり、瞳の色を変えたりできるとのこと。本格的です。 マニアックな内容ではありますが、徹頭徹尾、至極真面目にまとめられており、興味本位で読む人には負荷が多い、情報量の多さ。 著者たちは、もちろんその世界に精通したコスプレイヤーの方々ですが、内輪でまとまらず、客観的な視点でまとめているため、誰が読んでも嫌悪感を抱くような内容にはなっていません。 "「コスプレ」は「なりきり」ではない"という一文から、参加者たちの良識と公共ルールに守られた上で楽しめる趣味だと感じ、細かな規則をきちんと守った上でめいめいの表現を楽しむレイヤーたちが、身近に感じられるようになりました。続きを読む
投稿日:2012.06.14
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