【感想】氷結 下

ベルナール・ミニエ, 土居佳代子 / ハーパーBOOKS
(16件のレビュー)

総合評価:

平均 3.6
2
5
5
1
0

ブクログレビュー

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  • ろー

    ろー

    このレビューはネタバレを含みます

    上巻から少し時間を置いての読了。相変わらずするする読めて感嘆したが、一つ前に読んだミステリのことを思うと、翻訳者のおかげも多分にあるのだろうなあと再認識した。
    同シリーズの「姉妹殺し」から読み始めたため、一部人物のネタバレを知ってしまってはいたものの、本筋にはさして影響なし。犯罪グループと語らぬ被害者周りの設定は海外ミステリで割とよく見るステロタイプという感じで、ドラマの「トゥルー・ディテクティブ」なんかを思い出す。真犯人の大富豪は上巻の事情聴取?で出番の尺と人間的魅力を使い切ったようで、その後は容疑もかけられず出番がほぼなかったために、終盤の捕り物シーンはいまいち盛り上がらず、ただの記号的な犯人として処理されてしまった感がある。
    などと文句を垂れはしたが不思議と面白く読めた。主人公周りの人物に好感が持てているのが大きいのだとは思う。次の作品をたどっていくのがますます楽しみ。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2023.04.03

  • tetsuya44

    tetsuya44

    フランス作家のミステリ。舞台は雪と氷に閉ざされた冬のフランス・スペイン国境に横たわるピレネー山脈の山麓の町。標高2000mの水力発電所で、大富豪ロンバールの愛馬が惨殺されて発見された。ここから、ラストまで冷たく、鬱々とした雰囲気で物語が進む。上巻は、サラッと読んだほうがいいのかも、なかなか話が進展しないように感じたので。

    メインのセルヴァス警部を含め、魅力を感じる、ワクワクするような登場人物がなく、逆に悪役の方が魅力的?
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    投稿日:2022.02.27

  • Giorno

    Giorno

    クライマックスに至る前から事件の真相や真犯人の見当がついてしまい、割と平凡なミステリーだったという印象だが、常識に囚われないフランスらしい男女の色模様がキャラクターたちに人間味を加えており、シリーズものならではの群像劇を今後楽しませてもらえそうな予感と最強最悪な敵役が登場する期待を込めて続刊を手に取りたい。続きを読む

    投稿日:2021.11.05

  • kemukemu

    kemukemu

    まるで、某メーカーの酎ハイのようなタイトルで、中身はフレンチミステリー。
    凍り付くような季節・場所・事件に、スピードのある展開と緊迫感満載の場面の連続で、あっという間においしく飲み干してしまった。

    舞台は、暗い谷の奥に怪しげに佇む精神医療研究所と閉鎖的な町。
    雪と氷で閉ざされた水力発電所のロープウエイ頂上で、首を斬られた馬が吊り下げられていたという事件から始まる連続殺人(馬一頭含む)事件と、時代錯誤とも感じるほどの「治療」方法が行われる「研究所」の謎。
    入所しているのは最強のシリアルキラーたち、なかでも最強なのが知性と残虐性を併せ持つハルトマン。外に出ることが不可能なはずのハルトマンの痕跡が殺人(馬)現場に、…。

    運動音痴(でも体力勝負)のセルヴァス警部とクールビューティでパーフェクトなイレーヌ大尉のコンビによる捜査と、研究所に着任したばかりの心理学者ディアーヌが体験する研究所の出来事が交互に語られ、飽きる暇もなく進む。

    しかし、やっぱり主役の刑事さんは離婚している……。
    ヨーロッパの警察は過酷な職業で、優秀であればあるほど家庭との両立ができないってこと?それとも性格的にクセの強い人しかなれないの?
    ちょっと、日本人のヒーロー像と違っているかなー。
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    投稿日:2021.08.10

  • yuinyam

    yuinyam

    ミニエの小説は初めて。
    主要な登場人物の描写がうまく、彼らに対していろいろ想像で補強しながら人物像を思い描くことができた。
    多角的に伏線が張られ、ミスリードもあり終盤までどんどん読み進めることができた続きを読む

    投稿日:2021.08.04

  • kotoku4086

    kotoku4086

    上巻を読んで期待していた分、裏切られた感が大きかった。
    まぁ終わってみたら、何もかも中途半端!
    アレ?あいつどうなった? あいつはどこ行った?
    で、結局あいつはどうなるの?
    と、想像をかき立てるだけ立たせておいて、納得のいく言及されない奴らが4、5人はいた(もっといたかも)。 
    シリーズの宿敵になりそうな奴はともかくとして、あとは雑過ぎないか?

    作中では主人公は有能な刑事との評価らしいけど、所々で致命的な失点をしているし、何かと後回しにするのが癖なのか、単に片付けるのが苦手なだらしのない人に私には映った。

    いらない伏線も多くて、蓋開けたら何のひねりも無く、そもそも引っ張る必要あったか?と言うより本当にいらない設定だった。

    そして後日談に至っては「まぁ!なんていただけない!」につきてしまった。

    この方はもっと丁寧に創作した方が良いと思った。
    決して面白くない訳じゃないのに残り50頁で台無しだったなぁ。
    残念!
    続きを読む

    投稿日:2021.06.16

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