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太田康介 / 飛鳥新社 (26件のレビュー)
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有坂汀
本書は福島第一原発20キロ圏内で打ち棄てられ、助けを求める動物たちを、ボランティアのカメラマンが撮りためた3か月に及ぶ記録です。この写真集とルポを読んで、彼らもまた被害者であると痛感しました。 本書…は「3・11」以降に福島第一原発20キロ圏内内で撮影された、動物たちの記録です。動物保護のボランティアをされている方が現地に入って3ヶ月間に渡って撮りためた記録です。正直な話、かなり悲惨な写真が含まれているので、そういうものを見るのはイヤだという方にはお勧めできないのですが、震災の片隅でこういうことが起こっているのだよと、そういうことを知りたい方にはぜひ手にとっていただけたらと思っております。 本文にいわく、 「私は、ごめんよ、ごめんよ、と謝りながら写真を撮りました。私にできることは、写真を撮り、今起こっている現実を多くの人に知ってもらうこと。それしかできないのです」 とのことで、やせ細った体を引きずりながら歩く犬や猫。家畜の厩舎では瀕死の状態になりながらすでに事切れてしまった仲間たちを隣に生きている牛や馬や豚。ノンフィクション作家の佐野眞一氏によると、家畜が全滅した厩舎はにおいやウジや成長したハエが充満して、この世のものとは思えない地獄絵図が展開されていたそうです。 激しい飢えや渇きに見舞われていた牛たちの中にはボランティアに解放された後、真っ先に水のあるよう水路へと赴き、そのまま落ちて上がれなくなっている写真や、沼で事切れている多くの牛たちの写真があって、これはもう、見ていて悲惨の一言に尽きるものでありました。巻末のほうにはここで掲載されている出会った動物たちの「その後」が記されております。すべてがすべて安心できるものではないのですが、あの苛酷な環境からは逃れることができたことだけはボランティアの方々の努力や有志の方々の努力によってなされたようで、そこにだけは、ほっと胸をなでおろしてしまいました。続きを読む
投稿日:2013.10.20
ohjyo
原発がどういうものかということを 動物たちがその命をもって教えてくれているのだと思った。 この動物たちのメッセージを 著者は、写真と文とで私たちに伝えてくれているのだ。 人という、このいいかげんな…生き物に、 親愛の情を示し、一度(ひとたび)信頼したら、 その信頼ををつらぬく動物たちを、裏切ってはいけない。 一人でも多くの日本に住む人に、 一人でも多くの原発の地元住民のひとたちに 目を通してほしい本だ。続きを読む
投稿日:2012.08.07
masme
辛かった。 でも現実におきていること。ニュースでは知られないことが写真と共に綴られている。 何かしなくては… 辛い。
投稿日:2012.08.03
あお
人が誰もいない風景にとりのこされた動物たちのこちらを見る目にどうやって向き合えばいいんだろう…。わたしたちが招いたことで関係ない動物たちが苦しまなくてはいけないことに申し訳なくなる。餓死したり殺処分さ…れ折り重なるように横たわる牛や豚たち…もしもひっそりと亡くなっていた猫がうちの猫だったら…。原発再稼働うんぬんの前にを多くの方に現状を見てもらいたいと思う。続きを読む
投稿日:2012.06.07
yukke
うおおお・・ これはかわいそう 泣ける こんな光景がすぐ近くで、日本の中で起こってるんだなあ・・ なんか自分も含めて、ちょっと離れてるだけなのに この別世界感はなんだろう これでいいのかなー だ…めなんだろうな・・続きを読む
投稿日:2012.05.28
19980126
知ってはいたけどこれほどとは…。自分もミニチュアダックスがいるけれど、巻頭に出てくる写真を見て涙がこぼれた。動物たちの愛くるしい表情と、震災の爪痕のコントラストが見ていて辛い。震災だけであれば、動物た…ちはこんなことにはならなかったはず。ぜひ見てほしい1冊。続きを読む
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