【感想】臣女(おみおんな)

吉村萬壱 / 徳間文庫
(36件のレビュー)

総合評価:

平均 3.3
5
9
13
4
2

ブクログレビュー

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  • 浅野貴士

    浅野貴士

    このレビューはネタバレを含みます

    ラストがめちゃくちゃ好き。

    読み終わった後の余韻がすげえ


    主人公は身勝手かもしれないけど、大体の人間こんなもんじゃないかと思う。不倫どうこうとかじゃなくて。

    主人公は、罪を感じていなければここまでしただろうか?
    贖罪も確実に含まれていたんじゃないだろうか?
    ※解説読んだら贖罪無いって言ってました笑

    行くとこまでいくと愛なんて破滅しか産まないんだろうか?

    破滅は悪い事なのだろうか?


    みんな自分大切

    レビューの続きを読む

    投稿日:2024.01.02

  • ピアノマン

    ピアノマン

    不思議な話だった…歪みすぎた恋愛小説でした笑
    自分なら申し訳ないけどここまでの介抱は出来ないなあ。。
    うんこやら紫の液体やら汚い描写が多くて笑ってしまいました。
    登場人物が変な人多すぎて(主人公も)全く感情移入できない上に、何がしたいんだって人が多くて全体的に浅いな…って感じでした。
    続きを読む

    投稿日:2023.12.29

  • largeaslife

    largeaslife

    このところ4冊続けて吉村萬壱先生の本を読んだ。

    分冊のものを除くと、同じ作家の本をこんな風に読んだのは初めてで、それだけ惹かれるものがあったということだと思う。

    この小説は、途中までは老人介護についての隠喩なのかなと的外れなことを考えながら読んでいた。少し前に読んだ「うんこ文学」の影響もあった。だが、途中から純愛がテーマだったことに気づく。

    純愛と言っても、もちろん素直なものではなく、捻くれて、我が儘で、身勝手な主人公と、その主人公のために?変化を続ける妻への純愛であった。
    グロテスクに変化を遂げる妻も健気で愛らしく感じる。

    ただ、果たしてそれは愛だったのか、世間体を守るという身勝手さはなかったか、妻は夫の献身を求めるために変化を続けたのではないか、などいろいろな感想が湧いてくる。

    そもそも人の感情はそれほど単純ではなく、色々な感情が混じり合っているものなのだということに気づかされる。それはこの作家の作品に共通している部分で、だからこそこれほど惹かれたのだろう。

    続きがとても気になる。
    続きを読む

    投稿日:2023.08.20

  • ゆうほ

    ゆうほ

    2.5
    旦那の浮気をきっかけに、どんどん巨大化してしまう妻。ひとりで排泄もできなくなり、夫はポリバケツで排泄を片付けたりと、介護中心の話の展開。途中まで面白かった分、衝撃の展開を期待してしまって、、、。いつか親の介護をする機会があれば読み直したい。臣女の世話よりましだ。続きを読む

    投稿日:2023.04.14

  • かわかみ

    かわかみ

    このレビューはネタバレを含みます

    愛、その中に自己愛、エゴ、、
    それが愛なのか
    愛、は時々間違える
    いつも、かもしれない


    異様な描写にも関わらず、彼女が可愛らしく、時々そう感じる。
    お互い、その異様な人生を放棄することはできた。しかし彼らは夫婦生活を選び続けた。
    「頼りになる人」
    主人公にとって、介護され悶えながら生き続ける彼女はきっと、人生の頼りだった。

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    投稿日:2023.02.28

  • kanaerror

    kanaerror

    究極の不条理小説。

    大量に食べては排泄を繰り返す巨大化した妻ナオミ。
    彼女への贖罪と愛とで介護を続ける夫、石井。

    なにしろ退廃的でグロテスク。
    あり得ない設定のくせにリアルすぎる描写。臭いの記憶をすりこむようにリアルすぎる描写。

    隣人、同僚教師、母。
    干渉と絶望に揺れ、愛と憎悪に揺れる。

    こんなに強烈な恋愛小説が描けるのは吉村先生以外にはいないだろうな。
    ほんと苦しすぎる。

    ラスト。
    ナオミの愛がわかる回想シーンで泣きそうになる。
    タイトルも、いい。
    続きを読む

    投稿日:2021.11.18

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