【感想】移民大国アメリカ

西山隆行 / ちくま新書
(4件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • yasu2kei

    yasu2kei

    アメリカは移民が作り上げた国であり、国のアイデンティティなのだということを思いださせてくれる本。

    アメリカはペリー来航から第二次世界大戦と今日の同盟関係に至るまで日本人にとっては世界で身近な国の1つだと思うが、読んでみるとそのアメリカのことを意外と知らなかったのだと気づけた。
    アメリカには毎年100万人の移民が入国しているが、現在の日本の年間出生者数は100万人を切っている。アメリカにおける移民の存在の大きさを伺い知れた。
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    投稿日:2022.07.22

  • 中尾

    中尾

    アメリカは世界有数の移民大国ではあるけれど、福祉政策に注目してみると、そこまで充実しておらず、個人に対する責任が重い。この点はヨーロッパと比較しても全く違う。

    投稿日:2021.03.11

  • N氏

    N氏

    マイノリティがどうアメリカ社会を変えていくか。2020年の大統領選でどのような投票行動を示すか、注目したい。

    投稿日:2020.02.25

  • みつひろ

    みつひろ

     はた目から見ると問題だらけな人物なのにどうして共和党の大統領候補としてトランプ氏が支持されているのか。その疑問を解くための一助としてこの本を選んでみた。
     タイトル通りアメリカは移民によって立国され、移民が生み出す安価な労働力と、その上昇志向によって国力を向上させてきた。ところが、かつて欧州の体制から逃避してきた人々や、その後連れてこられた黒人奴隷という従来のスタイルに加え、実に様々な人種・民族が様々な思惑で移民を繰り返してきたため、収集がつかなくなっているのである。
     移民は市民権をとるために忠誠を示さなくてはならず、軍人となって最前線で戦うことも多かった。今もそれはあるようである。その一方で、移民といいながらも本国にも国籍を残し、あるいは二重国籍者として本国への送金を続ける移民もいる。アメリカ人として意識は希薄であるが、かといって体制批判的でもない移民もいる。また、いわゆる不法滞在も多数存在するなど、実に複雑だ。
     トランプ氏が米墨間に万里の長城を作るという暴言が支持を得るのは、国境地帯の先住者の労働環境が移民もしくは不法入国者によって脅かされているという現実があるからなのだ。それは日本のように移民が制限されている国民からすると想像以上の脅威なのかもしれない。
     欧州の中東地域からの難民という移民が大きな社会問題になっている。英国のEUからの分離もこれが主因であると聞いた。一方でイタリアの南部の村では積極的に移民を歓迎し、過疎化した地域の発展に結びつけようという動きもある。そのために、難民に職を与え、それを村の特産物にするという逆転的発想もある。
     本書が最後に触れているように移民の問題は日本でも今後不可避の問題になる。環境的な要因がアメリカとはかなり異なることを本書では分析したうえで、経済的活力の維持には移民も検討すべきであると結論付けている。この問題については今後も考えていきたいと思う。
     
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    投稿日:2016.08.18

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