【感想】アマノン国往還記

倉橋由美子 / 新潮文庫
(10件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • ばあチャル

    ばあチャル

    はやりのデストピアの世界かユートピアか?と読みましたが、1986年に書かれた作品なので、その後を過ごしているわたしたちには、現実とダブりました。

    著者もこの小説で言っています「食べても食べても飽きないお菓子」さらさらと読めたのはさすがです。続きを読む

    投稿日:2023.09.01

  • milktuna

    milktuna

    めちゃくちゃな話。
    男がほとんどいなく、精子バンクで精子を買って子供を産む世界。
    そこに行く男、P。

    エロと少しのグロが交差する不思議な話。

    投稿日:2015.06.04

  • nakaizawa

    nakaizawa

    第15回(1987年) 泉鏡花文学賞受賞
    内容(「BOOK」データベースより)
    モノカミ教団が支配する世界から、幻の国アマノンに布教のため派遣された宣教師団。バリヤの突破に成功した唯一の宣教師Pを持っていたのは、一切の思想や観念を受け容れない女性国だった。男を排除し生殖は人工受精によって行われるこの国に〈男〉と〈女〉を復活させるべく,Pは「オッス革命」の遂行に奮闘するが…。究極の女性化社会で繰り広げられる、性と宗教と革命の大冒険。続きを読む

    投稿日:2013.06.29

  • 深川夏眠

    深川夏眠

    大真面目に悪ふざけが展開するSF……
    と言ってしまっていいだろうか。
    女が支配する国と化して久しいアマノンを
    本来あるべき形に戻そうと、
    元々そういうつもりで乗り込んだワケじゃなかったのに、
    図らずも奮闘する羽目になってしまったモノカミ教団の宣教師P。
    しかし、布教と称して実際に行うのは――うーむむむ(苦笑)。
    続きを読む

    投稿日:2011.12.12

  • tukattyan

    tukattyan

    異国や異文化というものは芥川の「河童」のように奇異に映るものだ。しかし、それこそが「異」を差別する原動力となり、自国を過剰尊重する要因となる。他者を知ることこそが人間の許容というものであろうし、そうしなければ発達はあり得ない。もともと日本なんて他国のまねごとをずっとしてきた国だからこそこういう小説を読んで、もしくは書いていかなければならないんだと思う。続きを読む

    投稿日:2011.12.11

  • demigo

    demigo

    いくつもの宗教が共存し、華やかで洗練されながらも、どこか子どもっぽい文化が花開き、男性の姿は、宦官以外はほとんど見ないという驚異の女性の国。それがアマノン。どこにあるか知らないけれど、どこかで見たことのあるような国。


    種子島への鉄砲伝来や16世紀のキリスト教伝来を思わせる導入部から、ニヤニヤ笑いがとめられない。政治家や経済界のトップたちなど、いわゆるVIPが10代の美少女を秘書(≒愛人)にする風習や、ブッダ教の尼僧・ムイン師によるアマノン国の宗教事情の説明、それに、社会的地位が高いほど、言葉遣いが馴れ馴れしくぞんざいな感じになるところなど、どうにもおかしくて笑ってしまう。とくに忘れ去られていながらも、一応畏れられているらしいエンペラ(しかも女性国にあって男性)との謁見のくだりは秀逸。


    この本が出版されたのは1989年だが、まるで現在のまま時間を重ねた場合の将来の姿を暗示しているような。おもしろおかしく茶化しながらも、手ごたえのあるジャブが繰り出されている感じ。最後がちょっと、尻すぼみな感じがするのが残念。
    続きを読む

    投稿日:2011.07.20

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