【感想】荒野のおおかみ

ヘルマン・ヘッセ, 高橋健二 / 新潮文庫
(38件のレビュー)

総合評価:

平均 3.7
11
6
7
5
1

ブクログレビュー

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  • パリの雨音

    パリの雨音

    精神的枯渇期の五十がらみの男性が、古宿で本をちょっと読んでは、積み重ねてゆく。外をふらついては帰ってくる。ある日ゲーテの亡霊に世俗的若い娘を紹介され、彼はその遊びについてゆけないことを知る。そこからまだまだゲーテ先生にはほど遠いんだなと感じて、そういう庶民的な世情を知るべきだと思うようになる。ヘッセが荒野の狼を描く。ある種のサバイバル感漂う作品だろう。続きを読む

    投稿日:2024.01.07

  • 司書KODOMOブックリスト(注:「司書になるため勉強中」のアカウントです)

    司書KODOMOブックリスト(注:「司書になるため勉強中」のアカウントです)

    このレビューはネタバレを含みます

    「物質の過剰に陶酔している現代社会で、それと同調して市民的に生きることのできない放浪者ハリー・ハラーを"荒野のおおかみ"に擬し、自己の内部と、自己と世界との間の二重の分裂に苦悩するアウトサイダーの魂の苦しみを描く。本書は、同時に機械文明の発達に幻惑されて無反省に惰性的に生きている同時代に対する痛烈な文明批判を試みた、詩人五十歳の記念的作品である。」

    レビューの続きを読む

    投稿日:2023.04.05

  • 乃登川

    乃登川

    ハリー・ハラーという中年の主人公が、物質至上主義に馴染めない苦しみを背負い、精神世界を追い求める生活にも悩む生活を、手記に記したものが主部分となる。文章はやや難解。哲学・思想に思い入れがありつつも、それが生活から乖離することを良しとはできない人におすすめ。続きを読む

    投稿日:2022.08.14

  • あみちゃん♂

    あみちゃん♂

    相変わらず難しい。ヘッセの小説はいつも難しい。でも、引き込まれる。どんどん読んでしまう。結局難しくて、読み終わってもボヤッとしたまま。僕にとってはそれがヘッセ。それがヘッセのいいところ。
    反対派は賛成派に寄りかかってる。黒が白に寄りかかるように。夜がなければ朝もない。変り者も時間も何もかもが、そうではないものに寄りかかってる。そういうことなのかも知れない。続きを読む

    投稿日:2022.02.25

  • ねじまき鳥

    ねじまき鳥

    『荒野のおおかみ』と称するハリー・ハラーが、現代の社会を痛切に批判する物語。このハリー・ハラーは、へルマン・ヘッセ自身を重ね合わせたものとされている。正直、今まで読んだヘッセの作品の中で、いちばん読みづらかった。前半で読むのを諦めようと思ったほどである。ヘッセの混沌とした精神世界を夢遊するような作風であるため、この世界観に入り込むためには、ゆっくりじっくりと味わって読んでいく必要があるかもしれない。続きを読む

    投稿日:2021.12.26

  • たなか

    たなか

    宇多田ヒカルの荒野の狼が好きで読んだ

    すごく分かる、刺さる、掻き乱される感覚vs分かるとか思っちゃう自分に対する気持ち悪さ

    なんて表現したらいいか分からないけど、裏表とか腹黒いとかの概念あんまり好きじゃなくて、どんな人格も表だよ、全部自分続きを読む

    投稿日:2021.10.12

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