【感想】祖国とは国語

藤原正彦 / 新潮文庫
(75件のレビュー)

総合評価:

平均 3.9
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ブクログレビュー

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  • もっさん

    もっさん

    前半は日本の教育について少し堅めに力強く書かれていた。幼少期から限られた授業時間のうちの大部分を使ってパソコンや英語を学ぶ必要があるのか。基礎となり、全ての教科や自身のルーツにつながる国語をひたすら学ぶことが大切だという。私は英語は子供の世界を広げるために必要且つ、早めの教育が効果的だと考えるが、なるほど国語力は現在の日本教育であまりにも軽視されてることに気付かされた。ディベート力や要約力、読解力など基礎的かつ非常に重要な科目がないがしろになっている危機感を教わった。後半は正彦さんの息子さん3人の憎たらしくも聡明な日常と会話が面白おかしく書かれていて、飾らない正彦さんの魅力が詰まっていると感じた続きを読む

    投稿日:2023.09.22

  • もちこ

    もちこ

    お父さんに勧められて読んだらおもしろかった。
    授業で母国語をもたない在日外国人の子が、言語化できない障害をもってしまうというビデオを見たからなおさら興味深い。
    「好き」という言葉にも色んな言い方があって、それを知ってるのと知らないのとでは感情の幅にも差が出る、ということが書いてあって、なるほどと思った。
    短絡的ではなく、何かをふまえた上での考えをしっかりもつためにも、国語教育って大事なんだなぁ。
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    投稿日:2023.08.05

  • まる

    まる

    「小学校における教科間の重要度は、一に国語、二に国語、三、四がなくて五に算数、あとは十以下」の有名なフレーズが全てを物語っている。国語学者ではない、数学者の言葉であることに説得力がある。この本が世に出て20年近くなる現在においても何ら状況が変わっていないことに強い危機感というか、絶望感に近いものを覚える。
    他のエッセイも面白い。他の著書も一通り読もうと思う。
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    投稿日:2022.12.15

  • まこ

    まこ

    「国語教育絶対論」では染まりきった欧米の思想にはっとさせられる。自由と便利を追求した先に待っていることの恐ろしさを想像させられる。時折それはあまりにも極論すぎやしないかと思う節もあったが。

    「いじわるにも程がある」では気楽に読める短いエッセイ集だが時に大切な教訓に目が止まる。

    「満州再訪記」では恥ずかしながら歴史にあまりにも無知なことを思い知らされる。各国、各人物がどのような経緯で歴史が紡いでいったのかを学ぶことができる。第二次世界大戦が教科書に載っている出来事の一つとしか認識することが出来なかった世代の人に読んでほしい。
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    投稿日:2021.12.30

  • おたま

    おたま

    「一に国語、二に国語、三四がなくて五に算数」の言葉は知っていましてが、それを提唱したのが「品格ブーム」の立役者でもある筆者だとは知りませんでした。「英語は5%ほどのエリートが流暢に操れれば充分」等、かなり強気な持論をお持ちで(本人は米ミシガン、英ケンブリッジで研究)、逆に新鮮だと感じました。続きを読む

    投稿日:2021.11.11

  • 1439796番目の読書家

    1439796番目の読書家

    私はもういつ死んでもいいのである。それは覚悟なんてものではない。いっそ自然なのである。その日まで私のすることといえば、一種の暇つぶしである。

    私は喜んで生きてきたわけではない。それは絶望というような大袈裟なものではない。むしろ静かなものである。

    生きている限り元気なふりをする義理があるのである
    続きを読む

    投稿日:2021.09.04

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