【感想】加田伶太郎全集(新潮文庫)

福永武彦 / 新潮文庫
(2件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • キじばと。。

    キじばと。。

    著者が加田伶太郎のペン・ネームで発表したミステリ作品八編と、「素人探偵誕生記」というエッセイを収録しています。なお「解説」は、ミステリ作家の都筑道夫が執筆しています。

    伊丹英典という古典文学の研究者が探偵役となり、研究室の助手である久木進がワトソンの役目を務めて、二人がさまざまな難事件にいどむ連作短編集となっています。純文学作家がミステリの枠組みをとりこんで書いた小説ではなく、福永武彦名義の小説作品とはべつに、本格ミステリとして読まれることを志向して書いた小説といえるように思います。

    とはいっても、「解説」で都筑が「謎と論理が二本の足であって、トリックは自然で奇抜なものが出来ればあってもいいが、不自然なものならばないほうがいい、いわばしっぽのようなものだ」と述べているように、トリックそのものに眼目があるのではなく、限定された登場人物と状況を用いてミステリ作品として厳格な世界を構築することに、著者のねらいがあるように感じられます。
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    投稿日:2021.08.30

  • ビタースイート

    ビタースイート

    福永武彦が加田伶太郎というペンネームで昭和30年代に雑誌に発表した短篇推理小説8編をまとめたもの。筆名の「加田伶太郎(カダレイタロウ)」は「誰だろうか(タレダロウカ)」の、また、ほとんどの作品に登場する探偵役の、さる私立大学古典文学科助教授「伊丹英典(イタミエイテン)」は「名探偵(メイタンテイ)」の、アナグラム。続きを読む

    投稿日:2007.09.19

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