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山下紘加 / 河出書房新社 (29件のレビュー)
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やっさん
ピュアドールを1度は……w ってな事で、山下紘加の『ドール』 人間を好きになり切れない人は、ドールにハマって行くんかな……。 ドールを愛してしまうと妄想と現実の狭間で、幻想と現実の壁が崩壊して自…分だけのワールドでしか生きれなくなって、現実へは戻れない……。 怖いね 2018年89冊目続きを読む
投稿日:2024.01.22
トマト
彼は、ただ話し相手が必要だから、僕を利用しているだけなのかもしれない。その証拠に、僕という人間にも、僕という人間が置かれている状況にも、全く興味がない。 それでも僕は長谷川に声を掛けられたり、彼の話に…相槌をうっている時、ほんの少しいい気分になることがあった。混乱しているのかもしれない。僕は、友達というものが、よくわからなかった。(P.86) 人形に恋をし、学校ではいじめられ、女子の机に精液を入れたりと主人公の行動も性格も理解できず、ただただ気持ち悪い。好きなものを好きと言って何が悪いと担任に吐き出した言葉は、きっと彼の本心なのだろう。しかし、周囲の人間から見れば少年は異常で歪んだ性癖を持った中学生である。自分を分かって貰えない辛さ、自分より弱いものへの虐待、そして処女への神聖化、それら全てが主人公をつくるものなのに、それを異常だと見なす社会が少年を底まで落としていく。男の人生も生きてみたいと思ったことがあるが、このように学校と家庭で虐げられ、歪んだ愛情を持っスクールカースト最下位の男子なら、途中で人生辞めたくなるに違いない。犯罪者がこのようにして出来上がると考えると、環境や人的影響がどれだけ大きいか感じた。続きを読む
投稿日:2024.01.17
玄
人形に性愛を抱く男子中学生の物語 思春期の欲望は愚直にも青く、澱みさえも真っ直ぐと伸びて何かを求め続ける。主人公の少年はいわゆるラブドール、ユリカを手にし、恋人として関係を築こうとする。組み立てる、…服を着せる、手に触れる、キスをする。ゆっくりと関係性を重ね、彼女との愛は着実に進んでいると主人公は頬を綻ばせる。だがその周りにある環境は良いとは言い難い。放任的で主人公をぞんざいに扱うシングルマザーの母親、家庭での居場所は狭く、ユリカとは押入れの中で静かな逢瀬。学校ではいじめを受け、心の休まる時間を与えてくれる存在はユリカだけだ。 本作は主人公の少年の淀めきを愚直をそのまま描き出したようだ。端的に言うと世界には彼の価値観しかなく狭い、読感は気持ち悪くて不快の一言である。 だが、それが本作の魅力でもあり、思春期の自己中心的な歪みをそのまま映し出したようで解像度が高い。 男子中学生となると知らない欲望が徐々に徐々に芽生え出してくる年代だ。欲汚い願いも、不快感を破壊したい衝動も、咀嚼するにはまだ若くどこに流れ出してしまうか未知数である。 あまりにも不快感が募るものだから、終盤へ向けてカタルシスを求めてサクサクと読み進めたがそんなものはない。欲望はぐちゃぐちゃになりながらも進み続け、行き着いた先でも迷いはそこにあるままだ。 不快感の強い作品ではあるが、描写の生々しさや、環境の息苦しさには目を見張るものがある。 人を選ぶ作品ということは間違いないだろうな。続きを読む
投稿日:2023.10.18
まめたろ
人形に欲情する男の子の話。 これを読んで感じたのは本当に人形が主人公の欲の対象なのだろうかということ。 自分に抵抗せず、自分の理想通りに、清潔に、従順にいてくれる「人」を求めているのではないかと思…った。 家族や同級生に追い込まれていくなかで、段々とエスカレートしていく行為を辿っていくのは気持ち悪く、楽しかった。続きを読む
投稿日:2023.09.26
minako2009
主人公がキッチリ気持ち悪い。 中学生特有の「上から目線」なんじゃなくって世界に自分しかいない。 目には入ってるのに登場人物が自分しかいない。 まさに自分以外「人形」。
投稿日:2023.06.01
ゆり
いけ!紘加!やってやれ! という感じの作品。 装画がかわいくてハートウォーミングかと思い込んだ私が悪い。 装幀:坂野公一さん・吉田友美さん 装画:またよしさん
投稿日:2023.05.02
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