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高井有一 / 新潮文庫 (2件のレビュー)
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nekotuna
露悪でもなく糾弾でもなく、評伝とはかくあるべきかという評伝。それとも友人であったからこそ書けた本かな。 処分日2014/09/20
投稿日:2018.10.14
キじばと。。
金胤奎という生まれながらの名前を長く隠しつづけ、日本人以上に日本人であろうとした立原正秋の、豪胆さの裏に存在していたルサンチマンを、細やかなまなざしで描き取った評伝です。 「解説」を執筆している尹学…準は、本書について「度し難いインチキ野郎だと常日頃思っていたこの憐れな人間を、温かい懐に大きく包み込みながら、見事な作家論を展開していた」と述べています。これは非常に的確な評だと思いますが、同時に著者が立原のひととなりをみずからのうちに飲み込んでしまおうとしているような印象すら受けて、どことなく危うさを感じました。続きを読む
投稿日:2018.03.25
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