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シモーヌ・ヴェイユ, 田辺保 / ちくま学芸文庫 (6件のレビュー)
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アン
同じ頭痛持ちとして、頻出する頭痛の訴えがとにかく胸に迫り、痛ましかった。私には無理だ…。 他者という人間を人間扱いする、こんなシンプルなことが実は非常に難しく、私たちは誰一人としてできていないことを日…々痛感している。せいぜい、半径1mの手が届く人間のことしか本当に「人間」としては考えられない。コミュニティを形成して生きる人間のそうした致命的な欠陥に、机上の哲学ではなく全身全霊の愛をもってぶつかり、当事者意識という言葉を超えた実践を行った人だ。続きを読む
投稿日:2023.04.17
みずあそび
労働環境の劣悪さ。隷属状態。当時の工場労働者の悲哀がリアルに伝わってくる。苛烈な抑圧による思考停止。そこれは現代社会にも置き換えられるものだ。
投稿日:2023.03.18
shogotanaka
ヴェイユが過酷な工場労働をし、最終的には1日当たりのネジの数ばかり記録している痛ましい記録。最後の方の手紙でぎりぎり体裁を保っている感じだ。
投稿日:2022.10.10
青い加藤
考えることが削られていく感覚の描写が、読んでいて辛い。 こういう生々しい労働の現実を知らずに、あれこれ哲学したり、倫理的に考えたりすることは、虚しいことなのではないかと思う。 医師や看護師が働く現代…の病院にも当てはまるよね?と思った。続きを読む
投稿日:2022.01.02
ヒロロロロロっキイイイィィイイイ
とてつもない本だった。シモーヌ・ヴェイユという人物はとても偉大な女性だ。 この本の最初200数ページほどは、素朴な日記、あるいは日誌のような形式で書かれている。淡々と書かれた中に、職場の人間関係や、思…ったことが散りばめられている。そして、最後の数十ページは、彼女が宛てた手紙が載せられている。わたしはこの手紙の部分にもっとも息を呑んだ。文章から受ける印象は、日誌の文体と手紙の文体ではかなり違うように思う。やさしさの度合いというか、温もりというか。日誌における言葉と、手紙における言葉はやはり何かが違う。何が原因かは、一考の価値あり。続きを読む
投稿日:2021.11.10
toca
シモーヌ・ヴェイユが工員として実際に工場で働いた時期の記録。 『重力と恩寵』同様、これも彼女が遺したノートを編集したものであるが、生々しいのは寧ろこちら。1930年代の工場では、どのような環境で、どの…ように人々が働いていたのか……という一級の資料でもある。続きを読む
投稿日:2014.11.16
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