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鴨長明, 浅見和彦 / ちくま学芸文庫 (13件のレビュー)
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suger
荒廃した時代の中に置かれた筆者の優しい価値観が淡々と語られている随筆だった。 かなり昔の作品だが、現在の自分の思想にも通ずるところがあり、人間の営みや感受性は変わらないんだと感じた作品だった。 自分も…こんな達観した世界に住みたいと思う。続きを読む
投稿日:2024.04.20
megmix
古典を読むといつも感銘を受けるのは、今とは常識も価値観も大きく異なっていたであろうにもかかわらず、人間社会の生きづらさは通底しているのだということ。 鴨長明は、方丈庵での侘び住まいにいかに自足している…かを、まるで「聞かれてもいないのに主張」するように綴っている。それは長明の心の激しさとも捉えられるけれど、私は、この世を愛したいという切なる想いの裏返しだったのではないかと思う。本当に他人のことがどうでもよいなら、俗社会で生きたって同じはずだ。でも実は長明は、「数にも入らない類の人々」の死を思い遣る繊細さを持つ。その一方で、社会において自分に嘘がつけず妥協できないがゆえに、本意ではないのに苛烈になってしまうこともある。そういう長明にとって方丈庵での暮らしは、距離を取ることで、できる限り自分のことも人間社会のことも傷つけずにいるための、精一杯の生きる方策だったのではないかと思う。続きを読む
投稿日:2021.08.12
まさのり
学校で習った記憶がありましたが、改めて読んでみるとめちゃくちゃ深い本でした。 著者の飾らない性格が文章から感じられ、とても親近感がわきました。 1212年に書かれた本作ですが、現代にも通じる考え方が描…かれており、「やっぱり読み続けられている名著というのはすごい!」と感じました。 ぜひぜひ読んでみてください続きを読む
投稿日:2021.06.30
celeste0808
平安末期に放蕩息子として、生まれた主人公は5度にわたる都に広がる天災を目にし、この都の生活に疑問を持ち、出家し、何不自由なく暮らしていた都での生活に別れを告げ山に小屋を作って、みすぼらしく、不自由な生…活の中で自分の幸せを見つけるのだが…拘りが無くなったかのような生活の中で自己矛盾に気付いてしまうのである。続きを読む
投稿日:2020.09.06
szk
源平の争乱を鴨長明の目から見てみよう、と思って読んだ。ドラマとしての平家物語を、歴史の流れの中で感じることができた。福原遷都は五大災厄のひとつ、世の中終わりみたいな10-20年間だったんだな。長明の謎…に包まれた人生もまた、簡素で美しい文章の中に昇華されている。この出会いをくれたNHKラジオ古典講読に感謝。続きを読む
投稿日:2020.03.03
zyasuminntea
有名だが全編読んだ事は無かったので、読破出来たことは趣深いw リズムのある美しい詩のような文章で、日々の普通の事が綴られているのが面白かった。 最後に住まわれていた庵を再現した所に行ってみたい。
投稿日:2019.12.22
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