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ジョン・ロック, 下川潔 / ちくま学芸文庫 (3件のレビュー)
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なん
心の揺れ(思考の、誤った方向せい)を正しい知性で整えようとする試み。 正しい知性、命題の「前提」の確かさを確かめるため数学的推論を使う。 観念同士の相互関係の検討、捨象と整列順序。 心の訓練では…少しずつ進めていくこと。 知性と言っても勉強の話だけではなかった。 その手の話が苦手な人が読んでも役に立つ本だと思った。専門用語が少なく、うんざりするギリシア人の名前も殆どといっていいほど出ない。続きを読む
投稿日:2021.11.29
long2ago
2017/3/3読了。反知性主義の特集かなんかで紹介されていたので購入。 ロックって読みやすい文章書くなぁと思ってたけどよく考えたら訳者が上手ってことですよね。結構スラスラ読めました。 内容として…は、デカルトの『方法序説』に似てるなぁと感じた。『方法序説』を噛み砕いたのがこの本って感じ。 デカルトとロックって合理論と経験論とかで対比されることが多いから意外だった。「知」についての思考を深めて行くと同じような道に至るということなのかしら? まぁ『方法序説』を読んだのが5年前くらいだから何か勘違いしてるだけかもしれんけど。続きを読む
投稿日:2017.03.03
nt
ジョン・ロックが、誤謬に陥らずに事象を理解し判断するための処方を書いた小著。 要するに論理的明晰さを維持するために排除しなければならないつまずきの石を指摘していく。その思考モデルの原型は数学である。ロ…ックは思考の訓練のために数学を学ぶことを勧めている。 私たちは、知性(本書の現代ではUnderstandingとなっている)と呼ばれているものも、理性と呼ばれているものも、同じ脳の諸機能の特性ごく一部を、取り出したものにすぎないということを知っている。特にカント以降は知性・理性・悟性を諸感覚や感情と截然と区分し、それぞれがあたかも1個の実体であるかのように語られた。理性崇拝は西欧の文化を支えてきたが、反面、その信仰は世界の支配原理として機能し、帝国主義的な他文化の制圧へと結びついた。 けれどもロックの時代には、どうやらまだそこまで行っていない。ここではただ単に、真実を見抜くための自己統治のハウツーが語られているだけだ。そのように自己を統治するスタンスが自明の倫理として語られていることに、この時代の状況が現れていて興味深い。 本書に書かれていることは極めて明快で平易であり、特に若い読者には哲学入門の一種として有用かも知れない。若者は「当たり前のことばかり書いてるじゃないか」とぼやくかもしれないが、その場合は、そのような常識がどこから来たのかということを考え直すことを勧めたい。 ロックの『人間知性論』もそういえば未読なので、今度読んでおきたい。続きを読む
投稿日:2016.03.07
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