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林真理子 / 新潮文庫 (13件のレビュー)
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総合評価:
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あきんど
着物にまつわる11の短篇エッセイ。私は着物の知識はないが、一気に読み終えてしまった。着物には呪う力、怖しい執念とか、女は着物に踊らされ、狂わされるなど、まるで薬物に溺れるかのように、魔物のような人を夢…中にさせる力があるのだろうか…。怖いけれどのぞいてみたい、不思議な読後感だ。続きを読む
投稿日:2021.06.09
Samantha
本の帯びからもっと恐ろしい話なのかと思ったらそうでもなく。第三者からの視点で書かれているためかサラッと触れているだけの感じがした。 自分は中古衣料に携わっており、どんな服にもエピソードがあって当たり前…だと思っているので、その中でも「念」がこもってしまっている物の存在は着物に限った話ではない。 またこの本に出てくるのは高級な着物ばかりであり普段着は無い。それをセーターやスーツと同等とするのは違和感があった。 しかし花柳界と越後上布の話は興味深く読んだ。続きを読む
投稿日:2013.09.19
2chima
ゴージャス、絢爛でおどろおどろしい、女と着物に纏わる短編集。着物といってもウール、木綿などお呼びでなく、ポリは論外。正絹小紋ですら怪しい。古着を「絹の死体」と称されたのは若干ショックであった。物語自体…は、異世界を垣間見るようでたいへんおもしろい。続きを読む
投稿日:2013.08.25
波兎
このレビューはネタバレを含みます
着物にまつわる11編の短編集。 語り口調で書かれている文章がとってもきれい。 もともと着物には興味があったのだけれど、母の着物も、叔母の着物も全て譲ってもらえたらどんなにいいだろうな……とかいつの間にか考えてしまっている。 扉の着物の写真にうっとりしてしまったり、読んでいる間にだんだん自分も着物に執着を持ってしまう感じがしました。 ほとんどの話に死がからんでいたり、読後はすこし重苦しいです。それでも着物、着物と思うのは、着物には人を魅了する力があるんだなと思います。 1番頭に残った話は「その六 姉妹」 戦時中、着物道楽の姉と、姉とは正反対に真面目な妹。 着物に親のお金もつぎ込む姉の箪笥の中身が見てみたい、着てみたいと思います。(でもこの姉の身勝手さはいけすかなかったり) いろいろ苦労した妹より自分勝手な姉の方がいい結婚をした時は悔しかったです。
投稿日:2013.05.08
ここ花
11の短編の中で、ハッとした文章に出会った。 『織り姫さま』という話にある“上布は若い女には織れぬ”というくだりである。 越後上布という布が外車が一台買えるくらい高価なものとは知っていたが、 老齢の織…り子さんが極寒の季節に夜を徹して織り上げていくという。 越後の冬である。しかも夜。その寒さは尋常ではないだろう。 しかし冬の間に織り上げなければならない理由があるのである。 ここに収められた11の短編に込められた女の業や執念と、 着物という伝統文化の織りなす綾。 着物を創る者、買う者、売る者‥それぞれの人間模様が、 林真理子さんの熱を帯びた筆致で描かれていて惹きこまれる。 読み終わった後、タンスに眠ったままの自分の和服の一部を洗い張りに出した。 無性に着物に身を包みたくなった一冊。続きを読む
投稿日:2010.11.14
orcaorca
宮尾作品とともに、着物友だちに薦められた本。 彼女と私の違うところは、彼女は「着物の出てくる話」を 読むのが好きで、私は「着物の話」を読むのが好きな点。 だから彼女は小説を読み、私はエッセイを読むので…す。 そして話してるとアレ読んだコレ読んだって聞くので、 本屋さんに行くと「そういえば・・・」と探したりして。 人に薦められた物を読むのはおもしろいから好き。続きを読む
投稿日:2009.11.24
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