【感想】法然の哀しみ(上)(小学館文庫)

梅原猛 / 小学館文庫
(2件のレビュー)

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    [ 内容 ]
    <上>
    一生不犯の聖人といわれる法然には、少年時代に負った心の疵があった。
    人生に隠された深い哀しみの謎と人間像に迫る。

    <下>
    浄土宗の祖法然は、なぜ専修念仏という新仏教を立て、末法の世に行き悩む凡夫・女人などの庶民を救おうとしたのか。

    [ 目次 ]
    <上>
    序章 なぜ法然か
    第1章 御影を読む
    第2章 伝記が語る法然像
    第3章 父時国殺害事件
    第4章 布教への決意
    第5章 専修念仏への道
    第6章 立教開宗の宣言―三部経釈
    第7章 口称念仏の選択―選択本願念仏集

    <下>
    第8章 法然の説法
    第9章 法灯を継ぐもの
    第10章 迫りくる危機―法難と流罪
    第11章 親鸞からみた法然
    第12章 悪と二種廻向
    終章 阿弥陀の慈悲と勢至の智恵

    [ 問題提起 ]


    [ 結論 ]


    [ コメント ]


    [ 読了した日 ]

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    投稿日:2014.11.22

  • chirirekisi

    chirirekisi

     法然の教えを、彼以前の中国の浄土思想(善導きなど)、それから彼以降の親鸞なども含めて明らかにしようとしたもの。著者としては、久しぶりに1つのテーマに集中して書いたものだろう。
     御影で聖者のイメージがあるとか、伝記などから父の死を重要視するが、これは軽くスルーしていいだろう。

     「浄土三部経」やその解説書やさらにそれらに注釈をした法然を論じる。梅原の勉強の順番としては、もちろん逆だろう。法然の『選択本願念仏集』や経典の「釈」に出てくる人物とその浄土思想を整理している。だからすっきりしている。たぶんそこで落ちているものもあるだろうが。『無量寿経釈』が法然の立教宣言だと位置づけるあたりが見事。それはどのような意味でか。

     まず女人や悪人も往生できると説いたこと。また観想念仏を捨て口称念仏に集中したこと(専修念仏)。このうち、とくに口称念仏による立教を『選択集』でもっぱらしたため、女人や悪人の往生というテーマは薄くなる。親鸞がそれをより鮮明に打ち出したとする。
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    投稿日:2012.04.08

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