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中野京子 / 文春文庫 (12件のレビュー)
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okei@読書垢
マリーアントワネットとルイ16世、そして王の一族たちが反王党派たちに追われ、ヴェルサイユ宮殿からチェイルリー宮殿、そして国外へ逃亡を図るもの、ヴァレンヌで見破られ、失敗に終わる。 その運命の24時間を…物語仕立てで書かれた一冊。 最近、一気にNetflixで米国のドラマ「ベルサイユ」を観た。(すっかり夢中になってしまったが、シーズン3がまだ入っておらず、続きが気になって仕方ない…)それもあって、最近ルイ14世を始めとしたフランスの歴史に興味津々。 文中にも登場する貴族のフェルゼン始め、多くの愛人を囲い、派手好きで市民たちに嫌われた王妃と、愛人を持たず、一途にアントワネットを想いながらも、ルイ14世のようなカリスマ性も、ルイ15世のような美貌もなく、無能と言われたルイ16世と、その家族たちの逃亡中の束の間のほっこりするやりとりが数少ない癒し。 マリーアントワネットは今のところ個人的に友達にしたくない人だけど、でも気になって、もっと知りたい存在。 中野京子さんが小説調の本を書いていたとは。新鮮だった。中野さんの西洋史への愛情が伝わってくる一冊。 続きを読む
投稿日:2022.05.18
緋香璃
ドキドキしながら読みました。追うものは殺気立ち、追われるものはのんびりというギャップも。歴史というのは紙一重の時間差で決まってしまうこともあるんだなと痛切に感じました。
投稿日:2021.05.14
seasideparadise
結末をわかって読んでいる分だけ、「何をやってるんだ~」みたいな感じで。ルイが失敗の根源になっている感がすごくありました。でも実際そうなんでしょうね。 この話は子どものころにマンガ(もちろん「ベルばら」…)で読んで知ったところが原点なので、どうしてもベースにそのイメージが。 歴史にもしも、はないけれど、もしもこの逃亡が成功していたら、マリーアントワネットの名前はここまで人々の記憶に残らないかも、というのはすごく納得。人々の記憶というか歴史の記録にも、もっとさらっとした感じになっていたかもしれませんね。続きを読む
投稿日:2017.12.16
翡翠
マリーアントワネット史やフランス革命史でも名高い「ヴァレンヌ逃亡事件」があった日の詳細。本を見つけた瞬間手に取っていた。ヴァレンヌ事件で何があったか、詳細がよく分かったと思う。
投稿日:2016.01.17
sakiyume
このレビューはネタバレを含みます
逃亡の過程を丁寧に描いています。当時の町や道がやっと想像できました。なんというか、実際のところはどこまでわかっているのか不明ですが、こんなやり取りだったのかな?
投稿日:2015.09.24
matsukubo
フランス革命の一大転機となった歴史的事件である、”ヴァレンヌ逃亡”の24時間を追う側と追われる側の立場に立って忠実に再現した息詰まるドラマ仕立てドキュメンタリーもの。優柔不断で臆病なルイ16世と、贅沢…で傲慢な王妃マリーアントワネット。キャラが濃すぎる二人の逃亡の鍵を握る、スウェーデン人フェルゼン卿と二人の関係にビックリ。筆者は、フランス中世史の研究者だけあって、事実を効果的に配し、推測と事実の境を感じさせない納得のストーリー。雅な世界に潜む陰を覗き込む事ができた至極の一冊~。。続きを読む
投稿日:2015.09.05
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