【感想】サバイバル! ――人はズルなしで生きられるのか

服部文祥 / ちくま新書
(18件のレビュー)

総合評価:

平均 3.6
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ブクログレビュー

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  • ありんこゆういち

    ありんこゆういち

    なんだかんだでこれで服部さんの本読むの8冊目でした。もっと読んでいると思いましたが、角幡さんの本とごっちゃになっているような気がします。自分の中でイメージが被っています。
    そしてこれはサバイバル登山についてのエッセイというか、説明のような本ですね。ある意味既に色々読んでいるので新味は無いです。
    しかし、この自分でルールを決めて、その制約の中で活動するのって、子供の頃の白線の上だけを歩いてどこまで行けるか、という遊びの延長という気がします。これは否定的な意味ではなくて、誰でもそうやって自分の想像力の中で、家の中や町の中でも冒険のフィールドを作り出していたなあと。いつの頃からか、人が決めたルールの中で遊ぶことしかしなくなりますよね。自分を振り返っても本当にそう。
    とにかく自分では出来ないけれど憧れてしまいます、サバイバル登山。男なら誰しもそうなんじゃないかな?
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    投稿日:2023.03.03

  • 0909yy

    0909yy

    北アサバイバルの記録に臨場感があって面白かった。
    最後はコネで泊めてもらおう、なんて人間臭さもまた面白い。
    沢の脇で大便をしていいのか?と疑問が残った。
    生きるとは死に向かう流れの中逆らうこと、現代では普段は緩い流れの中にいる。山に入ることは一時的に、激流に身を置くこと。の例えはイメージとして掴みやすい。
    全てが予定通りに整備された道を辿ってピークを踏んで下りて、という登山はお客様。
    街でも山でも欲しいものはお金を払って手に入れる、資本主義の枠の中でしか生きられない。
    そうではないもの、を求めたい気持ちもあるが、お客様だから土日でサクッと行ける。
    自分の中で答えは出ていない。
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    投稿日:2022.01.01

  • yamasnowboarder

    yamasnowboarder

    サバイバル登山家「服部文祥」のエッセイ。
    前半は紙上サバイバル登山、後半は著者の道具解説等。
    前半のほうが圧倒的に面白い!

    この本は、山ヤならではの活動記録なので、ロープを使う登攀、沢登り、山スキー等の登山をやっているとより楽しめ、また、北アの山地名や沢の難所等を随所にイメージできるとなお楽しめるかなって思った。

    本サバイバル登山では、厳しい縛りを自ら堂々宣言しながら、意外と煩悩に屈してもいるので、山をやらない人のほとんどは、著者の活動に共感できないかもしれない。でも自分はそういった人間味のあるちゃっかりしたところがなんか好きだったりする。ガチでストイックなだけなら全然面白くない。

    また山に対する姿勢と登山客ではなく”登山者”の定義が書かれていたけど、そこは確かに、って思うところがあった。山は誰にとっても自由で平等!格差も忖度もない。自分で考え自分で決めて自分で登る。自立力が絶対必要不可欠、そして当然自己責任でもある。

    あと(小っさいとこですが)山に結構いる、建前ばかりで信念のないうすっぺらな保安官づらしたしたがる「忠告オヤジ」、自分が一番大嫌いな人種なので、著者に同館でした。加えてこちらも細かいですが、「雨を見て、家族のことを思い出した。妻は雨が好きなのだ。」という一文、ぐっと来ました。

    (好きな山ネタ本なので感想長くなってしまいました、すみません。。。)
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    投稿日:2019.04.02

  • bookkeeper2012

    bookkeeper2012

    東京大丸の書店で見かけて。ズルをしないで生きる、山登りという特殊な行為から人生全般に敷衍するまとめの部分は、強引ながら共感してしまう。しかし山登りの話はなぜこんない面白いのだろう。風呂を借りるのを断られたり、情けない部分も◎。続きを読む

    投稿日:2018.11.05

  • yuusou21

    yuusou21

    「恒常的なゲストという人生に何の魅力があるのか、私にはまったくわからない。」

    と、表紙にあるが、思ったよりワイルド過ぎもせず、人間味あふれる内容で読みやすかった。

    投稿日:2017.03.04

  • deroderoh

    deroderoh

    この本に書いてあること、作者が編み出したサバイバル登山は、「山に登ること」の目的がよく表現されている。それは、生死の境目で自分の能力・判断をぎりぎりに試すこと、そこから生きている感覚を得る。ということ

    ただし、タイトルにもある「ズルなし」や「フェア」という表現には言葉の意味することとはずれた作者の独自用語だと思う。 文明の利器を使用することをズルなし、フェアじゃないと表現している。

    この作者の魅力は、自分自身のポリシー(ある意味頑固で、排他的な嗜好)をストイックに信じていながら、客観的に自分のこと観察し、一般的な人から見ると滑稽に映ることを、理解して、自分を笑えるという知的な余裕があることだと思う。
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    投稿日:2017.01.02

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