【感想】心はプログラムできるか 人工生命で探る人類最後の謎

有田隆也 / サイエンス・アイ新書
(11件のレビュー)

総合評価:

平均 3.9
3
0
4
0
0

ブクログレビュー

"powered by"

  • ゆきりんパパ

    ゆきりんパパ

    人工生命についての解説本です。群知能がどのように働いていくのか、計算機の中で再現する考え方が紹介されています。分子、細胞レベルでの行動を定義し、その動きを定義しコンピュータに導入して、どのように進化するのか観察するとのことで、そこで得られた結果が実社会での動静に合致する結果は驚きです。また群知能が思わぬ動態を示すことも驚きであり、このような研究の積み重ねで、「心」が計算機の中で生成されることも夢ではないと感じました。続きを読む

    投稿日:2022.05.22

  • nekotuna

    nekotuna

    著者がコンピュータ雑誌に書いていたエッセイを読んで、数学科入学を決意したと言う過去があるので....

    投稿日:2018.10.14

  • たにちゅー

    たにちゅー

    Fri, 24 Jul 2009

    さてさて,著者の有田先生は名大の先生で,日本では持続的に人工生命研究(GAつかって最適化とかは人工生命研究とは呼びません!)をされている,数少ないりっぱな研究者.

    人工生命の研究って言うのは,サイエンスかどうかと言われると,しばしば微妙な「構成論的方法」の王様というか,象徴的存在. 進化を始めとした生命現象を,モデル化し,計算機を用いて実験することで,生命の本質を知ろうということだ.

    本書では人の「心」にはそんなに迫ってないので,そのあたりの哲学論議が好きな方には物足りない面はある.

    内容からいくと,タイトルがなんか変. 本書の内容をあらわしてないなー.
    # タイトルは営業と編集が中心になって着けることが多いので,そういうこともあるかもしれない.

    だけど,人工生命の研究の雰囲気をしるためには,イラストも豊富でかなりいいと思う.

    アントコロニ-,社会性の進化,ティエラ,ボールドウィン効果,ハードウェア進化 ふんだんにトピックがある.

    僕の大事にしている「創発」・「ミクロマクロループ」というキーワードも,人工生命・複雑系のベースがないと感覚がつかみにくい. その意味でも大切な研究だとおもう.
    続きを読む

    投稿日:2015.01.01

  • ルー

    ルー

     還元主義的な研究の限界を突破するため、「全体」を理解することの重要性がいま注目されている。部分に分解しないで、どうやって研究するのか。「創る」のだ。モデルをつくって、実際に動かして、振る舞いを観察して、フィードバックして、学習させて、競争させて、進化させて……。生命とは何か、進化とは何か、言語とは何か、心とは何か、自分とは何者かという問いかけを、そういうやりかたでしていこう……という学問分野をこの本は、わかりやすく解説してくれている。
     前からなんとはなしに好きだった、ライフゲーム、ゲーム理論、人工知能。そこらへんがどういうふうにつながっているのかがわかって、おもしろかった。
    続きを読む

    投稿日:2014.03.29

  • ちょび

    ちょび

    進化論に基づく、感情、心の捉え方が非常に面白い。人の「心」はプログラムできるのか。心という概念に対してスピリチュアルな幻想を抱いている人は、本書を読み少々興が覚めるかもしれない。本書の中で取り上げられる「心」の解釈は、極めて科学的で、無味乾燥に映るだろう。心は脳の機能であり、心の一部である感情もまた機能である。第7章「暗闇を不安そうに動くロボット」で、ロボットに感情を持たせるという研究について叙述されている。人間が見て感情があると見える、ということに重きを置かず、人工生命学に基づくロボット自身のための感情であることが強調されている。将来、自己学習、自己判断し、自立して行動するロボットが生まれると予感させられる。心はプログラムできると私は思う。続きを読む

    投稿日:2012.05.14

  • yoshikoh

    yoshikoh

    人工生命に関する入門として良書。
    人工知能が如何なるものかはある程度知識はあったので、
    対比する形で読み進められる。
    1990年前後から計算機パワーの進化とともに、人工生命のアイデア
    について研究が深まっている。

    利他的な行動が、本来利己的であるはずの個体にとってどんなアルゴリズムによって成立するのかの実験からの考察部分は面白く読めた。

    一度に全部理解するのは難しいと感じたが、この分野を探索するに
    あたって、立ち戻る本として挙げられると感じた。
    続きを読む

    投稿日:2012.02.19

Loading...

クーポンコード登録

登録

Reader Storeをご利用のお客様へ

ご利用ありがとうございます!

エラー(エラーコード: )

本棚に以下の作品が追加されました

追加された作品は本棚から読むことが出来ます

本棚を開くには、画面右上にある「本棚」ボタンをクリック

スマートフォンの場合

パソコンの場合

このレビューを不適切なレビューとして報告します。よろしいですか?

ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。

レビューを削除してもよろしいですか?
削除すると元に戻すことはできません。