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三田完 / 文春文庫 (3件のレビュー)
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総合評価:
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雨こんこ
このレビューはネタバレを含みます
本作の舞台は満州がメイン。歴史上の人物がしばしば登場して面白い。未来を生きる私は戦争が近い時代なのを知っている。不安を感じながらページを繰っていたが、最終章で物語の場面はあっさり戦後へうつる。句会の顔ぶれとしては一人だけ残念であったが、三麗花は誰一人欠けず、前作序盤にもあった東京の再編話を最後に持ってくるのは感慨深かった。読後感の良い作品だった。
投稿日:2023.01.24
文藝春秋公式
【直木賞候補作『俳風三麗花』に続く傑作長篇】戦中の昭和を舞台に、時代の荒波に揉まれながらも凛として生きる女流俳人たちの姿を、色鮮やかに描き出す。魅惑の句会小説。
投稿日:2014.09.09
YAJ
三浦しをんの書評本(「本屋で待ち合わせ」)で紹介されていて読んでみた。が、しまった続編のほうだった!(汗)どうも書評の内容より硬派で、かなり時代に翻弄されダイナミックな筋立てで、「暮愁先生、かっこいい!」とか「句会で言い寄るエロオヤジをとっちめる」といった軽い乗りではないので???と思っていたが、この読書メモを残すにあたり検索してみて初めて気づいた。。。でも、こちらは歴史小説っぽく仕上がっていたので、男性としては、こちらのほうが楽しめたかもしれない。 昭和初期の日本が舞台。句会に集う人々が主人公ということもあるかもしれないが、言葉遣いが丁寧、風流、旧き良き日本の姿があって気持ち良い。作者の文章もとても流麗、優雅。”お目もじが叶いませんが” ”お言伝を” ”鹿島立ち” etc. etc. 随所に、もう何年も実際には聞いていない言葉が登場してきて、思わず背筋を正して読もうかと思ってしまう。 もともと句会に出てくる三人の女性が主人公(ゆえに三麗花)なんだけど、この「草の花」は、登場する誰にも、それぞれにストーリーがあり、またそれぞれが切なく美してくて、なんともイタタマレナクなる。そして、各エピソードを際立だせるように要所要所で差し挟まれる、俳句、季語の数々。日本人に生まれてよかったなと、思わされる一冊だった。 思わず仕舞い込んでいた「歳時記」(合本俳句歳時記-角川書店編)を取り出して、手の届くところに置いてしまった。俳句を詠むまではいかないだろうけど、せめて季節感の乏しい異国の地にいるのだから、季語をみて遠く日本の四季に思いを馳せようと思う。 良書でした。1巻目も読んでみるかな。。。。
投稿日:2014.07.28
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