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佐藤次郎 / 東京書籍 (5件のレビュー)
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ジップロック
「何もしていない自分が気軽に中止しろって言えないな」と率直に思ってしまった。 コロナの影響で、オリンピック・パラリンピックの中止を求める声がどんどん大きくなっている。 けれども、この舞台に人生をかけて…、想いを込めて向かっていた人たちがいる。 大きな挫折や事件があり、乗り越えようともがいた人たちの夢の舞台を「中止すればいい」と気軽に言えない。 どんな決断になっても、この大きな努力と決意をした人たちの夢が叶えられる舞台が今後できればいいと思っている。続きを読む
投稿日:2021.01.28
itsuji
義足というものがどのようなものかを垣間見れた。 義足で歩けるようになるまでの最初の痛み。 足を失ってしまった喪失感・精神的な落ち込みや混乱の中、 切断部から血を流しながら、痛みの中、歩行訓練をする。 …膝折れによる転倒の恐怖とも戦わなくてはならない。 「走る」だなんて、思いつきもしないだろう。 彼らに寄り添う臼井氏の人柄と努力には、尊敬以上の感情を覚える。 「できれば風みたいに、いるかいないかわからないような存在」でありたいと、臼井氏は言う。 偉そぶらずに、静かにあたたかく真剣にサポートする。 人生をかけて、彼らを支える。 こんなこと、なかなかできない。 走ることなんて想像できなかった人たちが、仲間の姿に胸を打たれて、走りだす。 彼らは、口をそろえて言うそうだ。 「走り始めると、全てが変わってゆく」と。 足を失った喪失感が深い分、再び走れるという喜びは、言葉にならないほどだったろう。 そして、走ることを高めれば高めるほどに、義足に対する羞恥心やわだかまりが消えてゆく。 走る速度が上がり、自分の力で風を生んだ音を聞いたときの、彼らの快感や喜びが、伝わってくるような気がした。 板バネ義足の反発力を制御する難しさも、垣間見ることができた。 板バネ義足は、しっかりと体重を乗せて制御する必要がある。 走るための基礎的な体力ができあがっていないと、板バネは使いこなせない。 体に負担が大きいのだ。 なんだか、厚底の靴に少し似ているな、と思った。 【memo】 「脚で走ろうとしちゃいけない。腰で走るんだ。腰を前に突き出すようにすればいい」 →靴も同じ。 「多少のけがは気にしない」 →その勇気が、前に進む鍵なのかもしれない。 風の快感 走って風邪を体感する。音を聞く。 臼井氏の人柄・努力 「できれば風みたいに、いるかいないのか分からないような存在に」続きを読む
投稿日:2020.02.23
hito-koto
2013.2.4発行。「義足ランナー 義肢装具士の奇跡の挑戦」。ー走るということは喜びそのもの・・・- 全国に約6万人の義足使用者がいるそうです。義足で走ろうなどとは考えられない時代が長く続いて・・・…。この本は、28歳で義肢製作の道に入った臼井不美男(うすいふみお)さんの「義肢で走る、走れば世界が広がるはず」との長年の熱意と努力、そして彼の夢に並走したアスリートたちの物語です!人間の限りない可能性に感動するとともに、五体満足な自分としてしっかりしなくてはと強く思いました!続きを読む
投稿日:2015.12.13
highachieve
パラリンピックもテレビで放送される今だから受け入れられる義足ランナーの「走り」 義足をつけて走ること自体が普通ではない時代に、試行錯誤で歩んだ臼井さんと義足ランナーとの歩み 義足で走ることが概念として…ない時代があったことを知れたことが私の仕事には非常に有用だった続きを読む
投稿日:2013.07.07
newhabits
No.532 山中俊治氏の本「カーボンアスリート」をきっかけに、この本も読んでみた。 山中氏は工業デザイナー。義足という限られた世界に革新的な視点を与えた取り組みに惹かれた。 そして、この本を読むと、…それ以前の臼井氏の長く力強い努力の歴史が伝わってきた。続きを読む
投稿日:2013.03.19
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