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白石良夫 / 中公新書 (9件のレビュー)
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yoshio2018
古語は書き換えられる。万葉集はどのように読まれたのか。それが時代によって読み方が変わっていく。源氏物語でもどれが本当の原文か。テキストクリティークによって本当の原文にさかのぼる文献学は正しいのか?など…など。面白かった。続きを読む
投稿日:2018.10.11
ゴンチャロフ
歴史上、日本語が外国の文字によって表記され、その発音が後世に残された例は少なくとも二度存在する。一つは安土桃山時代から江戸時代初期にかけて出版されたローマ字表記の日本語キリシタン版、もう一つはそれから…更に時代を遡る奈良時代に用いられた万葉仮名文献である。しかし、ローマ字は表音文字であるため発音をほぼ一義的に確定できるが、万葉仮名は漢字を用いた音訓混合体であり発音について解釈の余地が大きい。江戸時代初期になると先ず『万葉集』の訓読を巡り、中世から近世に至る伝統的な堂上歌学の注釈に飽き足らず、同時代以前の文献から上代語の意味を明らかにし再解釈すべしという運動が生まれた(文献学的考証主義)。これが契沖を嚆矢とし本居宣長を頂点とする「古学」である。古学は江戸に擬古的な古典主義文学運動を生み出し、その実証主義と合理主義は明治以降の国語国文学に受け継がれた。著者は、このような古学が「理(ことわり)」をもって牽強付会の解釈を施してしまう危険性を胚胎しており、それが歪んだ形で国粋主義的な「国学」に結びついたと考えている。それを念頭に、古学の文献考証の結果としての定本も結局は比較的良質な異本(末流本文)の一つに過ぎないという相対的態度を崩さず、むしろ末流本文を再生産すること自体が古典学の営為ではないかとする。そして著者自身の研究も、まさにこうした営為の歴史の中に組み込まれていくのである。続きを読む
投稿日:2016.05.04
root3
このレビューはネタバレを含みます
近世から近代にかけての古典・古語の研究の歴史について,誤解・誤読や荒唐無稽な学説・贋作・捏造について考える~柿本人麻呂の万葉48番「東野炎立所見而反見為者月西渡」は「アヅマノノケブリタテルトコロミテカヘリミスレバツキカタブキヌ」と読むべきか「ヒムガシノノニカギロヒタツミエテカヘリミスレバツキカタブキヌ」と読むか,「野」は「ノ」か「ヌ」か~好きなだけ考えて読みたい人に読んで貰うと良いだろうけど,私は興味がない。読み始めたから読み通しただけで,どーでもいいでしょ!! が本音
投稿日:2015.06.17
kun92
万葉仮名で書かれた歌も、結局読み下す時にいろんな考え方がありそれが学派になり、「いつの」歌だか判らない、という導入から始まって興味深いと思ったのだが。 あかん、思った以上に読むのが苦痛だ。 もう頭…が固くなってて、興味惹かれるもの以外読めんようになってるので、やめ。続きを読む
投稿日:2015.02.10
samwo360
賀茂真淵らによって確立された古学について、様々な仮説や誤りを取り上げ、興味深く検討していくもの。すごく面白かったです。「ひむかしののにかぎろひの」という読みについて紹介する冒頭から最後のあとがきまで、…退屈するヒマがありませんでした。続きを読む
投稿日:2014.08.24
成蹊大学図書館
[配架場所]2F展示 [請求記号]080/C-1 [資料番号]2010116311、2012301369
投稿日:2014.04.21
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