【感想】風濤

井上靖 / 新潮文庫
(10件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • のたり

    のたり

    1970年代の旧字体が多く、書き下し文も散見し、非常に読みにくいにも拘わらず、読んだ瞬間に13世紀の朝鮮半島に投げ出された気分になった。砂煙の、人々の汗の、涙の、その当時の空気の香りさえ漂ってくる絶品の文章。余分な感情表現や心情表現を極力排して、淡々と歴史を辿るように事実が描かれて進んでいく世界にどんどん引き込まれていきました。細やかな表現の一つ一つが美しい。続きを読む

    投稿日:2024.05.04

  • flounder532002

    flounder532002

    二度にわたる元寇を日本の目でなく途中経路にある高麗から見る。武力により属国となった高麗では王や首脳が無理難題の要求に何年も苦しみを味わう。世界史的にも島嶼の地域を無理して征服する意味は不可解だが、いわゆる中華思想のなせる技か。2021.3.24続きを読む

    投稿日:2021.03.24

  • フカヲ

    フカヲ

    「島国根性」なんて言葉がある以上、「半島」にもそれに類する言葉が生成されがちな事情はあるとは思ってたけれど、隣の大国の理不尽さにヒドい目にあい続けたらそりゃ「恨」が醸成されるよな。唐辛子が持ち込まれる前の話。続きを読む

    投稿日:2019.02.27

  • todo23

    todo23

    日本の目から見たら侵略者であり、暴風により2度にわたり奇跡的に防衛された元寇ですが、それを当事者であった高麗の国から描いた作品です。
    元の圧制に対する高麗の硬軟あわせた数々の外交戦が主体に語られます。その中でフビライや側近の洪茶丘、高麗国王・玄宗、宰相・李蔵用など多くの人物が登場します。しかし、誰かを主人公に立てた物語と言うよりも、史実に沿って俯瞰的に描いた作品です。かといって史書と言うわけではなくて、血が通っていると言うか、物語でもあります。そのあたりのバランスが絶妙です。
    続きを読む

    投稿日:2017.11.10

  • office4690

    office4690

     流し読み。同じ(こちらは朝鮮の歴史)中国歴史時代小説の大家、陳舜臣にも言えるんだけど、歴史資料を日本語訳で読ませるような小説って楽しめるのかな、それってあくまで資料であって小説じゃないよね。正直おもろなぃ。続きを読む

    投稿日:2016.10.21

  • fumi19850511

    fumi19850511

    朝鮮半島の悲惨な歴史の一幕を見たような。地理的な状況もあり、常に大陸の巨大な権力に怯えざるを得なかったのであろう。それに比べると日本は島国というだけで呑気なものなのであろう。それぞれの国には地理的な状況に基づいての歴史が必然となってあるものである。歴史はくり返すというのもあながち真っ赤な嘘ではない。続きを読む

    投稿日:2016.07.26

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