0
井上ひさし / 新潮社 (9件のレビュー)
レビューを書く
商品詳細ページへ戻る
総合評価:
"powered by"
konithy
子どもらしい発想と行動、そして児童文学に特有の語り口を以って描かれる、チンケで壮大な社会構造への批判。主人公・東大の自我の目覚めと心の動きが胸に迫る。 東大たちは、母親への思慕と不信感という相反する感…情に振り回されてしまう。この小説において、母親たちの愛の発現形としての学歴信仰は、ヒステリックなまでに誇張されている。しかし多かれ少なかれこの葛藤は親子の間で必ず経験されるもの。それを経て、東大が悟った母親との結びつきの強さは、憎悪を諦めの感情に変化させた。 親と子どもがわかりあえるまで、どれだけの年月がかかるだろう、いずれ両者が折り合いをつける日が来たとしても、本当にわかりあえる日はやってこないんやで、とラストでは言われている気がした。 もし、この本を10代の頃に読んでいたら、と考えると面白いけど恐ろしい。。続きを読む
投稿日:2014.10.21
jam
絶版。 池田東大(とうしん)、高橋庄平、大泉明の三人が親から受験勉強へのプレッシャーをかけられたり、好きな担任の先生を親に責められたりする。 そもそも名前が東大とか、東大入れなかったらどうすんだよって…感じで中学生の頃読んでいた。 今もたまに読みたくなる。続きを読む
投稿日:2011.11.23
りさ
生まれて初めて食い入るように何度も読んだ小説。主人公に当時の自分を重ね合わせていた。大人になった今、また急に読みたくなった。
投稿日:2011.05.01
おーい粗茶
小学5年の頃、朝日新聞の連載時に読んだ印象では、受験狂の母親や、家庭教師を出し抜く主人公の少年たちの知略ぶりに快哉を送っていたのだけど、今読み返してみると、何か閉塞した翳りのようなものが底に流れている…ように感じた。続きを読む
投稿日:2010.06.10
すかしかしぱん
高校生の頃読んでとても悲しくなり、不快な気分になったことをよく憶えている。 作品的にはよく出来ているが、受験生には薦められない一冊。
投稿日:2010.03.15
LUNA
この物語は泣く話ではないのだけど、私はこみあげてくるものがありました。 親の過剰の期待を疎々しく感じて、自由になろうとあがく、その姿。小学生の話だけど、その過程は大人になっていく青春そのもの。 教育に…対して一過言ある井上ひさしさんらしく、大学信仰のある大人に対してものすごくアイロニーを込めて描いています。 そう、大学なんて行かなくても道を究めることはできるのだ。 ご本人は慶応も早稲田も合格していたのに、経済的な理由で行けなかったとか。悔しかったでしょうね。頭のいい方だから。 「受験の神様」、ガス自殺しようとした容子先生、東大命のお母さんたち、キンキラキンの詩人のおじさん(しかも東大卒)、すごいキャラ。 この一週間はニセが多い。偽の受領証、偽の果たし状、偽の誘拐、偽原始人……。 ここで私は泣きましたよ。 大人が読んでも子どもが読んでも面白いというすごい作品。 続きを読む
投稿日:2009.06.27
ポイントが追加されました。ポイント明細ページからご確認いただけます。
クーポンコードの形式が正しくありません。半角英数12桁で入力してください。
エラー(エラーコード: )
本棚を開くには、画面右上にある「本棚」ボタンをクリック
スマートフォンの場合
パソコンの場合
このレビューを不適切なレビューとして報告します。よろしいですか?
ご協力ありがとうございました 参考にさせていただきます。
レビューを削除してもよろしいですか? 削除すると元に戻すことはできません。