【感想】村上春樹の読みかた

菅野昭正 / 平凡社
(5件のレビュー)

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ブクログレビュー

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  • yasu-san

    yasu-san

    https://yasu-san.hatenadiary.org/entry/20110824/1314185724
    https://yasu-san.hatenadiary.org/entry/20140630/1404126977続きを読む

    投稿日:2023.04.08

  • koshi

    koshi

    ある程度の数読んだから、手に取ってみた

    こういう「外から」見た意見を読むのは本人のエッセイ以外初めてだったので、共感するとこもあれば目から鱗のこと、何それ?って思うことがあったりして面白かった

    んな深い読み方できるようになりたい続きを読む

    投稿日:2021.10.08

  • koochann

    koochann

    フランス、中国文学者がそれぞれの国で春樹がどのように読まれているかを説明しているが、以下に世界中で愛読されているかがよく伝わる。、漱石の研究家による比較も面白いし、ロシア文学の亀山郁夫氏も現在嵌っているという。読み易い語り口と、ドストエフスキーにも比すべき深い哲学的テーマ、ヤナーチェックとマイケル・ジャクソンという言葉が暗号のよう春樹ワールドに引入れていくという説明もなぁるほど。また度々登場する謎かけのようなの意味、性的なことが多いがその深奥で意味するもの(例えば青豆の2つの乳房の大きさが違うなど)興味深い解説の数々でした。中国や韓国では「ノルウェイの森」、欧米では「羊をめぐる冒険」「ねじまき鳥クロニコル」が評価されるという違いに東洋の仏教的無常観の有無で説明しているところも、うなずけるところがあります。春樹がナイーブな中国に対する「しっかり謝っていない」という日本人としての罪悪感を漂わせており、それが中国に受け入れられているという説明も納得ですが、この日中関係の難しい時に中を取持つ重要な人物だと思います。続きを読む

    投稿日:2013.08.15

  • さとう

    さとう

    中国を中心にした「村上春樹の読まれ方」をこれまで読んだことがなかったので,その点はとても興味を持って読めた.

    投稿日:2012.10.25

  • ikusa

    ikusa

     東京の世田谷文学館で昨年の秋に開催された連続講座の記録。5人の論者が村上春樹について語っている。そのうち、藤井省三と加藤典洋の二人が村上春樹と中国の関係に言及している。村上春樹は9月26日、尖閣諸島をめぐる問題について朝日新聞にコメントを寄せたばかりということもあって、いろいろ考えさせられた。
     藤井は、中国での村上春樹の受容のされ方について論じており、村上春樹は、中国絡みの作品に限って何度も書き換えを行っているという重要な指摘をしている。さらに、十数年前に台湾の新聞社のインタビューで「僕は神戸の人間で、中国人は僕にとってはたいへん自然なものでした。僕の父は戦争中に徴兵されて中国大陸に行きました。中国は僕の人生における重要な記号です」と語っていることも紹介されている。
     また、加藤典洋は、村上春樹の短編小説を徹底的に読み込むことから見えてくるものについて論じている。特に、村上春樹の短編小説第一作である『中国行きのスロウ・ボート』に注目している。ここでも村上春樹はアメリカの雑誌のインタビューを受けて、自分は中華料理を食べられないが、それは徴兵で中国に渡った父親の体験が影響している、と答えていることが紹介されている。また、『中国行きのスロウ・ボート』と同じモチーフが2004年の長編小説『アフターダーク』でも繰り返されていることも指摘している。その上で、加藤は「村上春樹は、中国に対して罪責感ないし良心の呵責ということを強く感じていた。村上春樹が、作家人生の最初の短編に、中国人とのすれ違いの思い出を書いたということは、日本(人)は中国に対していまなお謝るべきところをしっかり謝りきっていない、そのことが自分には耐えられないほど、苦しい、ということかもしれない」と、踏み込んだ発言をしている。
     今回の尖閣諸島問題についての「安酒に酔うことなく、魂の行き来する道筋を塞いではならない」という村上春樹のメッセージは、エルサレム講演などとは異なり、自らが手を挙げて発言した「寄稿」という形であるだけに、村上春樹本人にとって、止むに止まれぬ思いが込められていたことを痛感させられる。私たち日本人もこの言葉を噛みしめるとともに、村上春樹の思いが中国の人々にも届くことを祈りたい。
    続きを読む

    投稿日:2012.10.18

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