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小谷野敦 / 平凡社新書 (13件のレビュー)
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コウ
評論家になりたい読者を対象とする入門書。評論は金になるなら文章なら何でもいいとはいえ、学問的な手続きは大切だと説く。また、言葉の定義は正確に表す必要がある。そして、何よりも大事なのが読書である。作家…なら読書嫌いでもかまわないが、評論家である以上、大量の読書が絶対である。それがたとえ内容が陳腐でつまらないとしても、飛ばし読みでもいいので、最後まで読み通すべきである。そのため、読む前の段階で、その本が読むに値するかどうか見極める目も必要とする。続きを読む
投稿日:2023.11.11
yuyu6629
この人の持ち芸の著名人への絡みとルサンチマンが出ている。 題名の評論家入門とはかけ離れているが、文壇事情や売れたい物書きの心情を知りたければいいかも。 しかし、この人はどこにでも喧嘩を売るなあ。 見て…いる分には面白いが、絡まれる人は堪らないでしょう。続きを読む
投稿日:2022.10.13
kerukamo
著者のコンプレックスは文学で浄化されるべきであったが、そうならずに膨大な読書に裏打ちされた「正しさ」を恃みとして自らの矜持を保ったということなのだろう。文学に正しさもへったくれもあるか、あほたれが。
投稿日:2015.02.28
沙都
図書館より。 タイトルから評論するときの視点の話とか、書き方の話などを期待したのですが、そういう話はほとんどなく著者の苦労話と近代評論のレビューが中心でした。 入門書と謳ってるのに他の評論のレ…ビューをされても……というのが正直なところです。著者にとっては有名どころを評しているつもりだとは思いますが、こっちはかろうじて小林秀雄だとか柄谷行人の名前が分かる程度、その評論の内容はほとんど知らないので不親切だな、と思いました。そのレビューもある程度の知識がないと分からないと思うので、どの点が見習うべきポイントなのかも判断しきれません。 著者の方の屈折した感情が伝わってきたのは、ある意味面白かったですが、そういうものを求めていたわけではないので、正直評価はしきれないです。続きを読む
投稿日:2014.04.09
ルー
「入門」なんて書いてありますが、あんまり実用的な役には立ちません。つーか、小谷野敦ですから。まともに「どうやったら評論家になれますか」なんてこと書いてあると期待するほうが間違いでしょ。『もてない男』の…あふれるルサンチマンがここでもちゃんと炸裂してるので、あの鬱屈芸が楽しめる人にとっては買い。 評論家というのは、どうにもあんまりおいしい仕事じゃないらしい、ってことはわかります。「清貧でもいいからもの書きになりたい人に」とか「儲からなくても、論争で神経が参っても、『書いて生きていきたい』人へ!」とか、本書の帯にもエクスキューズがいっぱいです。それは小谷野さん、あなたのことですね、とズバリ指摘しても、その通りですと開き直られてしまうのでやめましょう。言い訳多い人生を、楽しむための「ひねくれ方」を学ぶべきです。 ファンにとっては、気持ちの良い一冊です。続きを読む
投稿日:2014.03.30
キじばと。。
評論家になるためのマニュアル本というスタイルで、著者の評論理解が語られています。 歴史的実証的なアカデミズムの手法によるところが8割、そこからはみ出したひらめきによる部分が2割というバランスが、評論…のあるべき姿だと著者は考えています。つまり、学術論文としては実証性や厳密性に欠けるところがあるけれども、著者の洞察によって論理的に展開される書き方がなされており、学問的・実証的に明らかに間違っているような議論を排除していればよいとのことです。 そのほか、有名評論家の本の採点をおこなったり、柄谷行人の代表作である『日本近代文学の起源』の評論としての出来映えを著者自身の基準によって検証したり、また評論家として一人立ちするまでの著者の苦労が語られていたりと、おもしろく読める内容になっています。続きを読む
投稿日:2014.02.04
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