【感想】プリズム

神林長平 / ハヤカワ文庫JA
(15件のレビュー)

総合評価:

平均 4.1
6
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0
1

ブクログレビュー

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  • niyopiyo

    niyopiyo

    連作短編集。SFとファンタジーを行き来する世界設定で、言葉と想いに翻弄される。それは幻か偽か。安定の<言葉使い師・神林長平>氏の世界観で大満足なのはもちろんなんだけど、色たちのファンタジー側の世界設定が綺麗で好みだった!ラストは心暖まって(今自分が)現実(と感じて信じている世界)に着地させてくれる親切設計。とっても良かった!大好き。続きを読む

    投稿日:2014.10.02

  • りいこ

    りいこ

    買ったのはいつだっけ? 3、4年、下手するともっと前だ。そのときに3分の2くらい読んでこりゃだめだ手に負えんと投げ出したまま積ん読棚でひっそりしていたのを引っ張り出してみた。前に読んでいたときは物凄く読みにくくてそれでも話としては面白いような気がして半分以上はどうにか読んだのだが、それも力尽きて投げ出してしまった。しかし、今読んでみればどうしたのかすらすら読める。読める読める。挫折してSFは向いてないんだと思い込んだのだが、ほっぽりだしていた数年でいつの間にやら読めるようになっていたらしい。面白かった。世界を制御するコンピュータと言葉。舞台と人物がリンクして形づくられる世界。最初読んだときになにが読みにくさの原因だったのかよくわからないくらいこの世界が近かった。もしかしたらこの世界の言語をいつのまにか獲得していたのかもしれない。続きを読む

    投稿日:2012.10.18

  • 檜山流霞

    檜山流霞

    序盤では世界観が全く掴めないが、読み進めるうちにだんだんとわかってくる。もつれた糸がほどけていくような感覚だった。が、一度読んだだけでは作者がこの作品で何を述べようとしたのか、自分にはわかりそうもない。個人的には、序章からの謎が一気に収斂していく四章「ルービィ」は圧巻だった。続きを読む

    投稿日:2012.09.23

  • いなえしむろ

    いなえしむろ

    意味わからん。

     夢のような話。全体的に意味がわからない。もう少し他の作品を読まないと癖に惑わされるのかもしれないけれど、今のところさっぱり面白くない。残念。懲りずにトライしてみよう。

    投稿日:2012.07.06

  • 大根

    大根

    冒頭にある通り「あなたがいて わたしがいる」話だ。
    その言葉の意味するところは、本書を読め、その言葉通りの話だ。

    タイトル通り、多面体な話。
    それぞれ独立した世界が少しづつ位相を変えて展開し、それらが全てでひとつの世界を成している。
    ハイ・ファンタジーかつハードSF。
    続きを読む

    投稿日:2011.09.26

  • ケイ

    ケイ

    同一の世界観に貫かれている、けれどもそれぞれ違う世界・違うキャラクターを中心に据えた七つの作品による連作短編集。色を司る“魔”たちが支配する世界、都市上空を浮遊するスーパーコンピュータが人間を制御・管理する世界、そして“神”ルーブリックのもとで色と人間たちとが共存する世界――時にはファンタジー、時にはSF、プリズムのように色を変えながら、いずれにせよ神林作品ならではの言葉で編まれた短編たちは、「太陽の汗」に続き、“存在”とは自己認識か、他からの認識かというテーマを掘り下げている。
    都市制御体から認識されず社会的に「いないはずの者」として扱われている少年、制御体のパーツであり無機物であるのに制御できない自己保存機構ゆえに「自己」を見出す機械、自分が「現実」と信じている世界を頑なに信じる男。自分とは何か、どこにいるのかという問題に翻弄される登場人物たちは、やがてそれぞれのゴールにたどり着く。「あなたがいて、わたしがいる」――「わたしは想う、だからわたしはいる」だけでなく、「あなたに想われて、わたしがいる」ということ。「心して想え」というルービックの教えと、「注意深く言葉を使うがいい」という使い魔の警告。“想い”という自分だけのものを、“言葉”という他者へ伝えるツールに乗せることで、世界は変わる。プリズムが生む様々な色の世界をたどる内に見えてくるメッセージは、“言葉使い師”である神林氏が自身に課している責任のようなものも垣間見せていて、興味深い。
    続きを読む

    投稿日:2011.08.31

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