【感想】事件記者コルチャック

ジェフ・ライス, 尾之上浩司, 真崎義博 / ハヤカワ文庫NV
(2件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • まえすとろ

    まえすとろ

    1971年、日本で放映され人気を博したホラーサスペンスドラマシリーズの原作。 殺人事件を追う新聞記者コルチャックの遭遇した怪事件のレポートを作者自身がまとめ上げるといった趣向でストーリーは展開する。そして、徐々に明らかになってゆく事件の全容と犯人は現代に蘇った吸血鬼や妖怪であったというサスペンスホラー。
    体はコルチャックの一人語りで、登場人物や経緯を説明する件はハードボイルド小説を読みなれない読者にはいささか緩慢な印象を受けるかもしれないが、単に怪奇譚で終わらせない構成は今も一読の価値が有る作品。
    現代に蘇った吸血鬼の巻き起こす事件『ナイト・ストーカー』、不老長寿を得るために殺人を犯すマッドサイエンティストの怪異な事件『ナイト・ストラングラー』の2編はテレビシリーズになる前のパイロットフィルム(試作品)として取りあげられた傑作小説。
    しかし、シリーズ化が決定するも作者のジェフ・ライスはドラマ製作側から著作権や使用料など不遇な対応を受け、裁判沙汰となりドラマは製作が打ち切りとなり使用権も複雑化した経緯がある。
    ランスの作品を認めてテレビドラマ化に尽力を尽くした人は誰有ろうSF作家、脚本家の大家リチャード・マシスンその人であり、ドラマ制作で演出に携わったメンバーは後の『バック・トウ・ザ・フューチャー』を監督することとなるロバート・ゼメキスとボブ・ゲイル、製作には『Xファイル』を製作するクリス・カーターといった面々を輩出するムーブメントな作品でもあった。特にクリス・カーターは『Xファイル』の製作に当たりホラー作品の中に有って、権力者や政府によって情報の隠ぺい、改ざんされる謀略をして「政府や権力者を信用するな」というサブテーマはこの作品からインスパイアされた。
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    投稿日:2014.12.06

  • tamcya

    tamcya

    このレビューはネタバレを含みます

    現代に出現したドラキュラを退治しようとする話。二編が収められる。
    とにかく読み進めるのがつらい本。主人公に感情移入できず、映像を眺めてる作業だった。展開が気になったので最後まで読んだ。

    ・ラスヴェガスの吸血鬼
    報道記者である主人公がラスベガスで全身の血を抜かれて死ぬという不可解な事件に遭遇する。その首元には二つの穴。病院で輸血用の血液がぬすまれ、屈強な警備員が取り押さえようとしたが逃げられ、目撃者は強烈な口臭を放つ貧相な青白い男が犯人だという。
    ラスベガスという土地柄、観光収入は莫大で報道規制しようとする警察と記者の主人公は対立する。

    ・シアトルの絞殺魔
    ラスヴェガスの吸血鬼のその後の話。舞台はシアトルに移り、うなじに鍵穴、少量の血液が抜かれるという事件に遭遇。被害者は首の骨が折られ、腐敗した肉片が付着していたという。
    調査に乗り出す主人公は、周期的に同様の事件が発生していることに気づく。

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    投稿日:2014.10.06

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