【感想】コウノドリ(24)

鈴ノ木ユウ / モーニング
(10件のレビュー)

総合評価:

平均 4.4
4
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1
0
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ブクログレビュー

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  • nssulib

    nssulib

    【推薦者】
    体育学部 健康学科教員 三瓶 舞紀子 

    【学生へのメッセージ】
    COVID-19流行下では、「10代の妊娠」「望まない妊娠」「貧困」の問題がよりクローズアップされました。産婦人科医&謎のピアニストでもある主人公が、様々な妊婦のお産に向き合います。この漫画に登場する様々な生命から、子どもたちを育てる社会の責任とは何か、全ての学生と特に教員を目指す学生にお薦めします。

    ▼配架・貸出状況
    https://opac.nittai.ac.jp/carinopaclink.htm?OAL=SB00539355
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    投稿日:2021.11.08

  • watson

    watson

    このレビューはネタバレを含みます

     再読した。24巻で印象に残っているのは養子縁組をしようと悩んでいる夫婦と、シングルマザーの母親と二人暮らしだったが、夜遊びを繰り返しているうちに妊娠してしまった女子中学生の話だ。どちらかといえば中学生の女の子の方が年齢が近くどういう選択をするのか見ていたのだけど、妊娠がわかってしまってから、子供はほとんど自分の意志を言わず、母親は赤ん坊をおろしたいと願い、それができないとわかるとできる限りひっそりとやり過ごして、赤ん坊は養子に出すことに決めてしまった。母親がどんどん突き進んでいく様子を見て、子供がかわいそうに見えた。

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    投稿日:2021.03.28

  • hanemitsuru

    hanemitsuru

    テレビドラマ化もされた人気シリーズの第24巻。新型コロナウィルス感染症拡大防止のためドラマの撮影が延期になった穴埋めに「コウノドリ傑作選」として何話か再放送されたばかりです。初めて見たという人もいるかもですね。

    「ペルソナ総合医療センター」の産科を中心に、妊娠出産、赤ちゃんとお母さんを巡る悲喜劇と、主人公サクラ先生を中心とした群像劇が、綿密な取材に基づく圧倒的なリアリティと現場感を伴って語られます。
    第22巻で四宮先生が退場してしまって、自分はここのところ四宮ロスです。

    この巻には「難聴」、「養子縁組」が掲載されています。

    以下、各エピソードに一言ずつ。

    「難聴」
    妊娠中に起こりやすい「耳管開放症」と、同様に耳の聞こえが悪くなる「突発性難聴」についての啓発回です。

    このうち突発性難聴は妊娠と関係なく身近で聞くことが多い(少なくとも自分にとっては)疾病です。知り合いで発症した人が二人いて、うち一人は病院に行ったその場で入院が決定、高圧酸素で治療し回復しました。もう一人はちょうど連休にかかって治療開始が遅れたため回復しませんでした。

    Twitterで
    「突発性難聴になったら、全てのものを投げ捨てて、病院です。発病後、48時間が勝負です。ステロイドの点滴か、高酸素のカプセルに入ります。

    入院できるなら入院です。

    いいですか?
    全てを投げ捨ててです。
    後から治療は出来ません」
    なんて流れてきましたが本当にそのとおり。軽く見ないほうがいいと思います。


    「養子縁組」
    帯に「これは2つの家族の親になる物語。」とあります。中絶できる週数を過ぎて妊娠が判明した中学生と不妊治療に疲れた夫婦。赤ちゃんをめぐって両方の視点から描かれる話です。

    中学生の妊娠は、2巻の「未成年妊娠」でも取り上げられていますが、今回のリカさんは、相手はツイッターで知り合った誰かで特定できないという、より悪い状況です。
    母子家庭で母親は夜勤も多く、自分が一生懸命夜勤している間に誰とも知らない相手と作った子供は「気持ち悪い」と突き放すなど、とても育てられる見込みはありません。

    一方の坂上さん夫婦は11回目の人工授精が流産に終わり、不妊治療からの撤退と特別養子縁組を決心します。
    不妊治療自体はコウノドリでは扱わないようですが、そのしんどさを書いたものはいろいろなところで目にします。コウノドリで敢えて取り上げなくても、毎日のようにネット上でそんな話を見かけます。

    寂しさを紛らわせるだけのつもりが望まぬ妊娠につながった中学生がいる一方、坂上さん夫妻のように、努力して幸せな家庭を築き、堅実な職を得て、高額な治療費を使って不妊治療をしているにもかかわらず妊娠できない人もいることに(自分は年齢が近い坂上さん夫妻に感情移入していたこともあって)割り切れない思いがぬぐえません。
    「特別養子縁組制度は子どもが幸せになるための制度」というのはそのとおりでしょうけれど、望んでも子どもが授かれなかった人たちの幸せが二の次になることがありませんように。どうか坂上さん夫妻の子育てが幸せでありますように。


    余談です。
    夫婦間の連絡でよくスマホの画面が出てきますが、配偶者をどんな名前で登録しているか、最近ちょっと気になってきました。
    坂上マホさんはご主人を「夫」で登録しています。正統派。気が付いたら拾っていこうと思います。
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    投稿日:2020.06.02

  • dai-4

    dai-4

    ヘビーな内容だけど、悲しみ一辺倒じゃなく、かならず最後には希望を描いているのが良い。今回(21-24巻)においても、それを痛感させられました。四宮が抜けて大丈夫か!?って思うけど、新たにカウンセラーも登場して、キャラ配置の妙も相変わらず冴え渡り。24巻の養子縁組、物凄い既視感があって、何だったかずっと考えてたんだけど、やっと思い出しました。辻村作『朝が来る』だ。タイミング的には向こうが先なんで、それを原作とした漫画化?とすら思っちゃいました。まあその問題を話題に取ったら、設定できるシチュエーションが限られる、っていうのは分かる気もするけど。でもちょっとビックリしました。続きを読む

    投稿日:2019.02.18

  • emy

    emy

    久しぶりにコウノドリ読みました。知らなかったことを知りながら読めて、サクラ先生や小松さん大好きだなって改めて実感です。

    投稿日:2019.01.16

  • つぐみ

    つぐみ

    このレビューはネタバレを含みます

    母子の「支援者」としての姿勢を教えられたエピソードが収録されています。
    誰も責めることなく、母子に時間をかけて寄り添うサクラ先生、小松さん、ソーシャルワーカーさんが印象的でした。

    妊娠してしまった高校生の女の子とその母が登場します。
    高校生本人は戸惑うばかり、
    母は、娘の将来を心配し、学校への対応や生まれる子の養子縁組などについて動きます。

    女手ひとつで娘を一生懸命育ててきた母。
    しかし、そんな母を思うあまり、娘は長いこと自分の気持ちが言えず、複数の男性と関係をもつことで寂しさを埋めるようになっていたのです。
    その結果がこの妊娠でした。

    支援の現場にいる者なら、「これは今までの母子関係に問題があるね」とすぐにピンとくるケースです。小松さんも最初の娘へのカウンセリングで、それを察します。
    (実際、母が娘に対し、一方的な態度でコントロールしようとする言動は何度も描写されます。)
    ともすれば支援者が母をガンと認定し、本人や娘に対して過去を断罪したり、反省を迫ったりする展開も考えられます。
    しかし、このエピソードではそうはならず、
    サクラ先生も小松さんも「娘さんの気持ちを大切にします」と伝えることだけを繰り返します。
    ひとつひとつの言葉が、母子を責めることなく、とても温かく、力づけていくものです。

    戸惑い、なかなか自分の気持ちを話すことができない娘が、最後に勇気を出して自分の言葉を紡ぎだす場面には胸を打たれました。
    現実にはこんなにうまくいかないことの方が多いです。
    それでも、漫画的な勧善懲悪ではなく、現実に寄り添っていくことを大切にするこのエピソードからは、当事者へのリスペクトが感じられ、とても良かったと思います。


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    投稿日:2018.10.05

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