【感想】てつがくを着て、まちを歩こう ――ファッション考現学

鷲田清一 / ちくま学芸文庫
(22件のレビュー)

総合評価:

平均 3.9
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ブクログレビュー

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  • いゔどっと

    いゔどっと

    印象⇔表現

    いき=諦めと意気地と媚態が織りなす綾のこと

    はずし=かっこよさ

    104 身体の象徴的切断

    125 メルロポンティ「まなざしによる触診」

    196 椎名林檎

    装飾過剰・演出過剰→らしさ→らしさの台無し

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    投稿日:2022.11.07

  • もぴ

    もぴ

    わー!おもしろかった!
    モード(ファッション)論ですが、身体についてもかなり触れているので身体論としても興味深いです。
    私は大学の身体論をほとんど理解できなかった人間だけど、この本だとおもしろい視点がどんどん入ってきたので、理解が深められた気がする。

    そしてことば使いがとてもきれいで、読んでいて気持ちがいい。漢字とひらがなのバランスがすごく好きな感じだった。
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    投稿日:2022.08.20

  • moe

    moe

    服装が身ごなしを誘導しているという話が印象に残っている。社会的に女性にされていく過程のなかに、服装による影響があることはわかっていたんだけれど、ふるまいへの強制力には気づいていなかった。

    投稿日:2021.03.30

  • きゃん

    きゃん

    てつがくを着て、まちを歩こう
    2020年2月29日読了

    何冊目かの鷲田清一の著作。パッと見に白い文章分かりやすい文体で書かれているためサクサク読めました。

    私たちはじぶんのことが一番見えない。

    じぶんの顔は鏡を通してしか見られないし、身体のパーツにも見ることが叶わない箇所がある。それは当たり前なのだけど、当たり前すぎて忘れてしまっていること。

    だからこそ、他者と全く違うことを怖がる。

    じぶんの顔を常に他者に晒しているにもかかわらず、じぶんでは見ることができない。だから他者の目線や評価が気になるのだ。

    他人と全く同じファッションを嫌がる一方で、全く異なることも恐れるというなぞ。それを以上の理由をもって説明されていて、とても納得しました。


    一番気になった一節を引用します。

    『一分の隙もない人は、尊敬されても魅かれない。不幸の影がぜんぜんないひとはうすっぺらに見える。百パーセント男性の人、あるいは隅から隅まで「女」そのもとであるようなひとはどうしてもマンガになってしまう。逆に、なにかになろうとしているのに、それを裏切るものを同時に分泌してしまう、そういう対立を秘める人は、危なっかしくて目が離せない。つまり気を惹くのだ。』

    どちらか一方ではない、矛盾を内奥した存在、つまり人間臭さを感じる人物ってことじゃないかなぁ。そんなゆらぎがあって、かつそれを楽しめる人間でありたい。
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    投稿日:2020.02.29

  • NaoYoshida

    NaoYoshida

    ファッションとは、自己の表現であるとともに、他人へのホスピタリティの表出であるとの考え方に激しく同意した。

    投稿日:2019.01.08

  • kouama

    kouama

    良い本だった! ファッションそのものというか哲学の本で、時代に廃れぬまなざしがある。身にまとうものを含めた自分というおしだしについての哲学。
    その人がそのまま表出されているすがたというのが一番魅力的なんだと語るような場面(ちょっと受け取り方に語弊があるかもしれないけど)が何度となくあって印象的。あるがままのシワとか、そのひとの人生史(時間の澱という言葉が心に残る)をいつわらぬ顔というものに価値を見いだすこと、それはやはり豊かだよな、かくありたいね、と思える。
    そしてなにより言葉選びがつくづくツボで、非常につやっぽい。読んでて無性にどきどきした。乾いた肌に湿り気を取り戻すような読書体験だった
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    投稿日:2018.09.14

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