【感想】TPPで日本は世界一の農業大国になる

浅川芳裕 / アカシックi文庫
(9件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • delphinium1970

    delphinium1970

    先ごろの講演会で購入。出版年から4年が経過しそうな本を売ること自体、イマイチ感があったが、やむにやまれぬ事情で購入。

    書いてあることに、納得できないことはない。しかし、第5章は、まさに机上の空論。農協・全中などという組織がある中で、農協法廃止などあり得ない。鳴り物入りで始めた農協改革も、種々の独占の一つ(監査)をようやく取っ払っただけだったのに。

    前向きに言えば、時代を大幅に先取った提案ともいえる。できれば、農協がある前提で、あるいは農協解体のソフトランディングを踏まえて、もう少し現実味のある八策を提案してほしい。
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    投稿日:2016.03.16

  • librarylovers13

    librarylovers13

    TPPと農業に対して批判する書籍が多い中、この本はTPPをきっかけに日本農業が世界一になるための戦略と可能性を示しています。最も印象的だったのが、農家さんの、TPPに対するポジティブな意見と、やる気でした。

    九州大学
    ニックネーム:たまこ
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    投稿日:2013.10.30

  • 岡本大輔@介護支援専門員

    岡本大輔@介護支援専門員

    このレビューはネタバレを含みます

    チェック項目12箇所。本書はTPP賛成本でもなければ、ましてTPP反対本でもない、本書は実際にTPPを活用するための本だ、とくに日本の農業・食産業をいかに発展させるか具体論を示す実践本である。日本人が突如、モチモチ感のない米を好きになり、一斉に食べ始めることはありえない、それ以前に、全国すべての米卸からスーパー、レストラン、米屋、米加工業者が仕入れを一斉に外米に変える必要がある。日本人が食べる良食味の短粒種米市場は、世界のコメ貿易のなかで超ニッチ市場である、米国の97%のコメ生産者にとっては、これまで栽培したこともない特殊なコメなのである。「チャーハン米」「パエリア米」など、毎月のように世界中から多種多様な新米、コメ食品が陳列されるようになれば、潜在需要が引き出される、その結果、国内の生産者にとってもこれまで想像しなかったような新市場創出という相乗効果が生まれる。関税ですべてが決まるわけではない、最後に選ばれるのは品質であり、生き残るのは顧客のために技術を磨く志の高い農業経営者である。農協職員の多くが車や保険、宝飾品、着物の営業などのノルマを抱えている、農業に関係ない仕事は別会社がやればいい、むしろ、必要な事業活動は堂々と継続すればいいだけだ。農協が真に恐る事態はTPP協定(4ヶ国)12条に明記してある、「いかなる締約国も、地域区分に基づくか、全領域に基づくかに関わりなく、独占的サービス提供者の必要性、いずれの形であれその数の制限を採択、維持しない」、これが農協にいずれ適用されるかどうかだ。日本の農家人口はまだ多すぎるのである、人口に占める農業従事者比率は英国1.7%、米国1.9%、ドイツ2.2%、フランス2.9%に対し、日本は3.4%もいる、国が減反などの政策によって、趣味的農家を延命させ、事業意欲の高い成長農場が規模拡大する余地を妨げているからだ。日本農業が世界一になるには、今のうちから中国の巨大な”胃袋”市場を視野に入れておく必要がある。中国の農産物の輸入伸び率は517%でその額は米国、ドイツに次ぐ世界3位、すでに日本の輸入額を大きく上回る規模となっている。伸長する輸入品の多くは食品加工用である、一人世帯が増え、ますます自宅で調理しない人口比率は高まるばかりで、この潮流は絶対変わらない、この現実を農業サイドが直視しなければならない、生鮮市場の価値が高いか安いかで農業経営を論じても、未来はない、過当競争に明け暮れ、有望な市場を見逃すだけだ。米国ポテト協会では、日本の学校給食マーケット参入を目論見み、献立に影響力を持つ日本の栄養学の権威を米国に招待し、米国産ジャガイモの素晴らしさを畑から伝えていく、最近では、日本のファストフードやファミレスでのフレンチフライの市場が飽和してきたと見てとるや、コンビニや和食チェーンにも攻勢をかける、具体的なメニュー提案するにとどまらず、小売単価から利益額、準備するまでの時間と人権費まで算出し、いかにお店が儲かるか商談で提示する。「食りょの輸入が増えれば増えるほど農産物・食品の輸出は増える」、たとえば、世界一の小麦輸入国は「パスタの国」イタリアである、イタリアは輸入小麦をパスタに加工し、世界中に輸出しているのである。

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    投稿日:2013.10.26

  • sweetcake

    sweetcake

    著者は、TPPを日本の農業にとって脅威ではなく、むしろ大躍進するための好機であると語る。本書ではまず、反TPP論者の主張の虚偽や日本の農業界を蝕む利権構造を徹底的に暴く。その論拠は、緻密なデータと農業の現場を歩き、生産者の声にじかに接している著者の豊富な取材に基づくもので、実に大きな説得力をもつ。本書を開けば、いかに世間を賑わす「亡国論」が机上の空論であり農業の現状を無視したものであるか、そして農水省・農協を中心とする日本の農業界の構造がいかに農業の成長を妨げる要因となっているかを、つぶさに理解できるであろう。続きを読む

    投稿日:2013.10.24

  • socialmonkey9

    socialmonkey9

    農業は全世界的に見れば、成長産業。その可能性を感じさせてくれる1冊。
    前著が、主に日本の農業界の現状を述べていたのに対し、こちらはそれプラス著者の提案が具体的に述べられている。

    その前に日本農家は黒字化を達成し、自立することが大事。続きを読む

    投稿日:2012.08.28

  • uzihamada

    uzihamada

    初めて農業に関する本を読みました
    全く知識のない分野だったのでかなりおもしろかったです
    やはり自由競争の促進がどの業界でも求められているのだと感じます

    筆者はTPPに賛成でも反対でもないと書いていましたが、あきらかに賛成と感じました。
    というのも自由化はとにかく必要だと思っており、それには法改正が必要、TPPはそれを包含してくれるというところに起因してるからだとおもう。

    ものすごく農業に関心をもてました。でもこの本しか読んでないので少し正しいのか偏っているのか全く判断ができないので☆ヨッツです・・・
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    投稿日:2012.07.10

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