【感想】光抱く友よ

高樹のぶ子 / 新潮社
(21件のレビュー)

総合評価:

平均 3.5
4
4
8
3
0

ブクログレビュー

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  • しんめん

    しんめん


    表題作はとても瑞々しく良かった。
    ただ、あとの2篇は女性的な感傷が強すぎて正直鼻に付く。どの登場女性もエゴイストで、作者が自己投影していない事を祈りたい。その一方空間の色彩や温度感の表現が豊かで、他作が気になりもした。続きを読む

    投稿日:2023.04.09

  • ヤナ

    ヤナ

    タイトルにひかれて手に取った。
    表題作「光抱く友よ」は優等生の涼子と不良の松尾、全然違うタイプの出会いと別れ。ずっと涼子のほうが追いかけてたし好きって言ってるし恋愛でなくとも二人の関係は特別。でもハッピーエンドにはならない。そこがよかった。
    全体的に昭和ノスタルジックだが、本筋はそれを気にせず読める。表題作が1番好みだった。
    続きを読む

    投稿日:2023.01.20

  • いりちゃん

    いりちゃん

    今は離れてしまった郷里防府の地が舞台だ。作中、郷里の情景描写が巧みで味わいがあった。
    そして女の友情の物語、作者は二人の女子高生に限りない優しさをもって描いている。大学教授を父に持つ相馬涼子は早熟の不良少女松尾勝美に言う。「うちは、なんで松尾さんみたいな皆がよく言わんひとに近づいたのか自分でもわからん。ただ松尾さんは、これまでの十七年間、うちの心がきちんと片づいとったところを引っくり返したんよ」と。青春の中での友人の位置をどのように評価しているか作者の心中を推し量れる。続きを読む

    投稿日:2022.11.09

  • dragonia

    dragonia

    久しぶりに、本当の小説らしい本をよめた。
    高樹のぶ子のえがく…清冽な女性の描写が、
    今どきにはない新しさをかんじさせる。
    ストイックなことは結構みだらさを含んでいて、今のように性におおっぴらな時代にかえって妖しいものを見せてくれる。
    フランスの哲学的な小説を思い出させられるのは自分だけかもしれないけれど。
    続きを読む

    投稿日:2020.11.19

  • hoshisato3

    hoshisato3

    全体的に昭和のノスタルジーを感じました。木造校舎のにおいがしそう。
    『光抱く友よ』おとなしめの優等生涼子と出席日数不足で一年遅れの不良少女松尾の女子高生の友情物語。心理描写が細やかで繊細にていねいに書かれていて、でもくどくないところがいいですね。ハッピーエンディングではないけどしんしんと切なさが染みてきて余韻が残ります。『揺れる髪』母と娘がすれ違った後で和解する話。かえるのエピソードはちょっと気持ち悪い。母親がヒステリックに感じるところがあったけど丸く収まったのでほっとしました。でも普通あんなこと言われたら子供は傷つく。この親子この後も大丈夫なのだろうか?『春まだ浅く』心から惹かれ合いつつも結婚するまでは性的な繋がりを持たないことにこだわる短大生と大学生カップル。うーんこんなに深くややこしく悩まなくてもいいのではないか?でもこういう時代だったのかな。容子の気持ち分からなくもないけど、容子の友達の貴子にまであれこれ言われて恒夫は複雑な女心に悩みが深くなってしまったのではないか?お気の毒に、と正直思った。続きを読む

    投稿日:2017.11.12

  • pippin55joy

    pippin55joy

    書かれた年代が随分昔ではあるけれども、毒親の内容・・・。描き方がとても丁寧で、その時代の家の感じなどを想像しながら読み進めました。
    女同士の友情が描かれています。
    感情面は特に描かれていないのですが、切なさがとても伝わってきました。いい作品ですね。続きを読む

    投稿日:2016.11.28

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