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原田宗典 / 新潮社 (50件のレビュー)
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総合評価:
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よっぴー
このレビューはネタバレを含みます
クリープハイプの「二十九、三十」から。 19歳から20歳になるまでのひと夏の話。 元カノへの思いやそれを埋めるようにする同僚とのセックス、家族の問題、性病、、など大学生のリアルな描写が多く、最後の最後まで報われない主人公に感情移入しながら食い入るように読んでしまった。「水を焦がす」というキーワードが気に入り、主人公に足りていないものであり自分にはもっと足りていないものだと感じた。20歳のうちに読めて良かった。
投稿日:2023.12.25
らん
夏のじめっとした感じのお話。クリープハイプの「二十九、三十」から気になって。 最後終わり方が、「あぁー...」って何とも言えない...。
投稿日:2022.06.08
:)
クリープハイプの「二十九、三十」が良すぎて、好きすぎて。そのもととなった、小説らしいから読んだ。 ほぉ。曲の歌詞を浮かべながら読んでたんだけど、分かるとこもあったり、尾崎世界観の解釈なんだろうなぁと…思うとこもあったり。でも、この小説読んで、あんな曲が書けるなんて、やっぱりすごいね彼の方。 二十歳だからこその輝き。いい意味でも悪い意味でも。その煌めきを今持ってるから、大切にしたい楽しみたいと思う反面、恐れや不安があって。でも、だからこその輝き煌めきなんだろうな、と思う。あーぁ、もう二十歳すぎたよどーしよう。続きを読む
投稿日:2022.02.10
山野きのこ
どうしようもないやるせ無さと焦燥感に見舞われた。 私は今主人公と似たような年頃だが、すでに自分が主人公の父親のようになってないか心配している状態に虚しくなった。 俯瞰的に見ているようで、実は心が落ち着…いておらず、どうしようと慌てふためいている主人公の心情にかなり共感した。人の顔色を見て、つまらない相槌ばかり打って、悲しくなる。 もっと大人になってから読めば、「あの頃は若かったな」と思いながら気楽に読めるようになるのだろうか。 苦虫を潰したような顔をしながら読まずに済むのだろうか。けど、この焦燥感をまだ、忘れたくはないな。続きを読む
投稿日:2021.08.04
kota
自分の19.20歳の時と重なった部分も多かった。 けど、この主人公ほど鬱屈した日々は送ってなかったなあ。 この時期は人格形成における大事な時期やと思う。
投稿日:2021.03.25
ささみちゃん
ちょうど十九から二十歳になる月だったのと、図書館の本棚でふと目に留まったので読み始めた。クリープハイプ の二十九、三十のタイトルのモデルである小説だということも知っていたので、いつか読もうと思っていた。 小説を読むこと自体久しぶりだったので、情景が見えるような描写の力に驚いた。でも普通に考えたら小説って文字だけだからそんなもんだよね。特にネコ氏の写真集の描写は、短いけれど写真が目に浮かんでくるようだった。 私も読んでいるとき十九歳だったので、主人公の大人の見方に共感した。年上に気を遣い、そのことに嫌悪するのも、大人になった自分に恐れを抱くのも。十九にもなると、大人が自分が思っていたよりもずっと幼稚で、滑稽な生き物であることに気づく。大人にがっかりすることが増えて、そしてその大人に自分が近づいているという恐れがある。それが滲んでくる描写がいくつもあった。 また、主人公の恋愛に関する、甘い予感、胸が冷たく痛いという表現がすごく好きだったし、共感した。 解説にあったように、父と子との役割や立場が転倒する場合がある、ということが深刻で普遍的なテーマとなっている。保護者としての息子、被保護者としての父親。一見、救いのない物語ように見えるが、主人公にとっては刹那的なバッドエンドだなと感じられた。十九、二十って若いからね。主人公は若さを持っているので、良いこと一つもなかった夏に、深刻な絶望は感じられない。それと対比するように主人公の父親の絶望の深刻さが際立つ。ネコ氏とかアツコとかせっかくいろいろ愉快な仲間たちが出てきたのにそれらの登場人物の影が薄れるほど、父親から伝わる絶望感は深刻だった。
投稿日:2021.01.16
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