【感想】レヴィナス入門

熊野純彦 / ちくま新書
(20件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • gaaco

    gaaco

    一通り目を通した。
    読み終わったというにはほど遠い理解度かもしれない。

    レヴィナスといえば、他者論。
    前半を中心に扱われるフッサールやハイデガーとの接点は、自分の中で少しクリアになった気がする。
    方、6章以降、レヴィナス自身の他者論が中心となる部分になると、とたんに難しくなるのはなぜだろう?

    文章も独特な感じ。
    使われている言葉は、術語もあるけれど、全体としてはやさしい言葉が使われている。
    何か、詩のような感じさえ受ける。
    ところが、言っている内容は、なかなか頭に入ってこない。
    こちらのセンスとレディネスの問題だろうけど。
    なんだろう、この見かけの平明さとのギャップ。
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    投稿日:2022.06.05

  • 人生≒本×Snow Man

    人生≒本×Snow Man

    とても丁寧で親切な解釈が提示されている。入門と呼ぶに相応しい。倫理を究極の形で探究したレヴィナスの鼓動を感じた。

    投稿日:2022.03.28

  • tomoyafujine

    tomoyafujine

    激動の戦時、戦後をユダヤ人として生き抜いた哲学者の思考の足跡を辿る本。

    戦争により親族も故郷も失ない、失意の底に落ちるも世界がそれでも存在し続けること(イリヤ)に苦しむ。しかしそこから抜け出すのが「他者」である。

    という考え方に興味を持ち、読み始めたものの。
    残念ながら全く書いてあることがわからなかった。私の力不足であるとは思うが。。

    言語を対象とする哲学という分野だから仕方ないのかもしれないが、言葉の定義や成り立ちの話が多いし、複雑な事を更に複雑な言い回しで話すし、言葉がどんどん増えていくので、どんどんわからなくなってしまった。
    また、抽象的な話が多く、実生活だとどうなの?とも思ってしまった。

    こういう議論をし続けられる哲学者はすごいが、複雑な現象をなるべく短く簡易に説明する自然科学系学問を学んできた私にはちょっと相性が悪かった。

    前半の50ページくらいまでは良かったのだが。。
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    投稿日:2020.11.01

  • ぎにょる

    ぎにょる

    熊野先生の文章はひらがなが多いとは聞いていたが、さすがに「つうじょう」をひらがなで表記するあたりは独特である。
    入門とはいえかなり難解なほうなのでちょっとばかし知識がないと理解しづらい。だからこの本を入門とは言い難いだろう。そもそもレヴィナスの思想自体、哲学のなかでも難しいほうだ。哲学だけでなく語学の知識があるとまた読みやすくなるとおもう。

    主なテーマは「他者」について。
    レヴィナスのいう他者についてエッセンスが散りばめられているのが本書である。
    思想が年を重ねるごとに変わっていくなかで、時系列順に紐解いてはいるが、いろんな本から文章を引っ張ってきているのでちょっと読みにくさはあった。

    他者との関係それ自体が倫理。
    わたしは第二の著書『存在の彼方へ あるいは存在するとは別の仕方で』が好きなので、「身代わり」についてとかもっといろいろ書いてほしかったという気持ちはある。
    ただ熊野先生の文章がすきなので、割と面白く読めた。ほかのも読んでみるとともにこの本は図書館で借りたので買おうかなとおもった。



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    投稿日:2019.12.16

  • okayamania

    okayamania

    難しい。おそらく、字を追ってみたものの、何もわかっていないと思う。「入門」とは、かくも厳しいものであったのか。

    これを読むためには、もう少し、初歩の初歩である知識が必要であったので、ものすごく気が向いたらいつか再読したい。

    なんとなく読み取ったことは、自己の他者性(他者はいやおうなく自己に働きかけてくる、それに気づいた時点で自己は応答せざるを得ない)に対して何らかの方法で主体性を取り戻そうとしている、ということ。なんとなくだが、自己が存在することの悲惨さ、みたいなことはキャッチしたし、どちらかといえばしっくりくる考え方である。

    関係ないのだが、女性は(息子を)産むことで世界を所有する的なことが書いてあったが、これは、先日読んだ『セカイからもっと近くに』と同じように、「命をつなぐこと」によって自分が社会とアクセスできる(と作品は示している)という考え方に通じるところがあると思った。
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    投稿日:2018.03.30

  • 愛と幻想

    愛と幻想

    ちっとも入門ではない。語りは専門書みたいな感じ。迂遠な書き方になっているのは丁寧に前提を再定義していくのなら仕方がないとはいえ原書からわかりやすくなったところは殆どない。ただ、読んだ人が理解の助けになると思って少し諸々の関連性を述べているので延長線上にあるテキストといえる。理解が深まる度に、読み直すと見えてくるのかもしれない。そういう感じのテキストでおおよそ新書らしくはない。とはいえ悪いテキストではないと思う。続きを読む

    投稿日:2017.12.18

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