【感想】修羅維新牢 ――山田風太郎幕末小説集

山田風太郎 / ちくま文庫
(3件のレビュー)

総合評価:

平均 4.5
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ブクログレビュー

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  • キムチ27

    キムチ27

    10年ほど前に、山風先生の明治シリーズに嵌って読破した記憶、久しぶりに手に取るが、とてつもない傑物だった。
    折しものウクライナ、キエフ爆撃を見て頭の中で繋がる。この作品、欧州の現代史にヒントを得て執筆とあるのも頷く。

    氏独特の死生観~人間臨終寸前のオンパレード、しかもその4巻を皆読んだ記憶もあり、「神も仏も無いのか」⇒「無い!」という事に。。。

    ここで描かれた死は虫けらのようなのも含め、庶民の死だが「理不尽に奪われることの空しさ」が歴然。
    懲りない日本人・変わらない日本人を見据えて、「死」というアイテムを用いつつ、自在に繰り広げ描くアフォリズムはたまらない。
    柳生シリーズ、魔界転生すらもちゃちく感じてしまう。
    340頁の中身ぎっしり煮詰まったモノの重さ!しかもこんなに感じ、熟語がぎっしりという文を久しく読んでいなかったことにも愕然というか酔ってしまった。

    圧倒的な素晴らしさは最後!「みんな生きよう」というメッセージ。
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    投稿日:2022.03.02

  • 46nuco

    46nuco

    再読ってか相当前に100円で買った中古本があった。山田風太郎幕末小説全集の第1弾。ラスト2編に物語の中核が集約されているので、あの11人の物語は長い長いプロローグか。極端な構成。作者独特の死生観が分かりやすく出ていて好きな話。続きを読む

    投稿日:2011.11.25

  • bigblock

    bigblock

    明治元年、江戸城明け渡し後の物語。官軍が暗殺される事件が続き、その報復として、「薩摩兵が暗殺されたら、一人につき、罪なき江戸の旗本十人を斬る」というとんでもない弾圧手段が実行された。巻き込まれた住人の侍の物語である。物語の着想はヨーロッパの史実(第2次世界大戦時のヒットラー)にあるというのだから恐ろしい。続きを読む

    投稿日:2011.04.22

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