【感想】花守の竜の叙情詩1

淡路帆希, フルーツパンチ / 富士見ファンタジア文庫
(16件のレビュー)

総合評価:

平均 4.0
4
6
4
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0

ブクログレビュー

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  • 柏葉

    柏葉

    なかなか面白かった。戦に負けた国のお姫様が、勝った国の庶子の王子に率いられ、見投げの旅に出る話。はじめは王子・テオのお姫様・エパティークへの批判が的はずれで気持ちが冷めかかった。城の中で蝶よ花よと愛でられ外交の道具として育てられてきたお姫様に、世の中を知らない政治を知らないと責めるのは的はずれでしょ。父親の政治の責任を娘に求めてどうする。が、エレンが登場してからラストまでは悪くなかった。妹姫・ロザリーの性格には賛否両論ありそう。周りの侍従の裏表が分からなかったのは子供だったからとしても、妹のことさえ分からなかったなんて、お兄ちゃんの観察眼は甘すぎじゃない?続きを読む

    投稿日:2015.10.10

  • ふゆ

    ふゆ

    このレビューはネタバレを含みます

    繊細で美しい言葉選びにドキドキしました。
    元々は1巻完結だっただけあり、この1冊だけで十分な満足感を得られますが
    読み終わった後「早く続きを!」と
    思わず逸るほど魅力的な世界観・キャラクターたちでした。

    純愛ものが好きな方にはぜひぜひ読んでいただきたい作品です。

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    投稿日:2015.03.01

  • みでぃ

    みでぃ

    このレビューはネタバレを含みます

    王位継承に敗れた第二王子。そして、その王子の国が侵略した国の王女。支配した者とされた者。互いを憎みながらの長い旅が始まる――。

    亡国の王女と侵略した側の王子の話。
    旅の中でお互いを認め合い成長していく。

    好みだとは思うのですが、話が淡々と進むのでやや蛋白に感じる部分もありました。
    (うまく説明もされていて納得できないわけではないです。)

    続刊もあるようですが一冊でキレイにまとまっており、
    締めがとても美しいです。

    古き良きファンタジーという趣で楽しめました。




    ーーーーーーーーネタバレ含む雑感ーーーーーーーーー





    終盤のシーン。好きな人残して一か八かでも俺にはできないかなー。

    姫様が本当に報われないよなーと。矜持を示して恫喝するシーンも結局はトラブルのタネを呼び込んでしまうわけで。。

    続刊も機会があったら読んでみます。
    けど、アマゾンの取り扱いしてないんですよねー
    キンドル買おうかな。

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    投稿日:2013.07.13

  • 葉月

    葉月

    歌い継がれてきた物語の中に失われた真実があって、話が進んで解き明かされていくパターンが好きです。
    今回のこの話にもありました。
    最初の自分の国の民の状況も知らない無垢なお姫様であった彼女に、知らないことが罪なのだと教えるあたり、十二国記かと思いました。続きを読む

    投稿日:2012.12.16

  • zyasuminntea

    zyasuminntea

    花の多く出てくるお話しで 物語も面白くはあったのですが イラストが 想像の邪魔をしてしまうのが残念。イラスト自体は可愛くて良いのですが…

    投稿日:2012.08.09

  • carele-smith

    carele-smith

    このレビューはネタバレを含みます

    2009年6月当時のレビューです。
    ネタバレ無しと有りで2回書いたのでいっき載せ。

    今月25冊目、「花守の竜の叙情詩」(富士見ファンタジア文庫)読了です。

    いわゆるジャケ買いというやつです。著者も絵師も知らない人ですが、なんとなく絵の雰囲気とタイトルに惹かれて買いました。

    結論からいいますと、とても良い作品でした。

    物語は異世界のとある島国にて、世間知らずな箱入り娘のお姫様と、人間不信の王子様の旅を描いたものです。
    こう書くと誤解されそうですが、お姫様は捕虜です。そして王子様は彼女を助けるためではなく、死地へと送るために旅に出るのです。

    彼女が旅の中、何を見、何を感じて自分の罪と向き合い償うのか、
    彼が旅の中、どんな行動をし、どんな思いで自分の闇と向き合い、心を開くに至るのか。
    短い旅の中で揺れ動くそれぞれの心情を描いた。そんなお話です。

    泣いてもいい環境で読みましょう。
    僕はなきませんでしたけどね?w外で読んでたしwでもそれは間違った読み方ですw

    BGMはピアノのヒーリング系などが良いでしょう。
    僕は「DEEP PURPLE」きいてましたけどね?wそれは明らかな過ちですww

    映画のように一息で読みたい作品です。「とある飛空士への追憶」で感動できる方になら、気に入ってもらえると思います。

    是非、ご一読を…!!


    「花守の竜の叙情詩」のネタばれ感想でもひとつ…。
    ネタばれ一切気にしない既読者用の感想になるので、未読の方はお戻りください…。


    と言っても何から書けばいいのやらww

    読みやすくて文章的には軽かったのですが、内容的には重めの作品でしたよね…でも暗すぎない感じ。
    しかし、エッセウーナの人々は腹黒すぎるwwなんでテオバルトは清く育ったのか?wまあ、人間不信になってはいますが…。
    序盤は少し粗野な感じでしたよね。目的のためには手段を選ばないという意気込み。
    実際、戦禍のためか荒んだ人々の多い国でしたね。主人公たちと対比させるためでしょうが、あまりに救いのない世の中に見えました。

    エパティークはそんな人々やエレンを見るうちに自分の愚かさと罪について自覚していくわけですが、性格急変って感じでした。なんつーか卑屈になるわけじゃなく、ただ反省の念いうか純粋に罪を償う意識が芽生えたというか…
    人間ってそんな簡単に変われるものじゃないですよね…。でもラノベの中では、しっかりとした意志と理想を持って成長する主人公たちがたくさん描かれています。
    自分にはできない何か。そんなものを求めて僕はラノベを読んでいるのかも知れません。

    エレンの登場が、エパティークに劇的な変化をもたらしました。その変化が、テオバルトの心を開きました。
    エレンなしではこの物語は成立しませんでしたね。
    3日分のパンで売られた少女。彼女もまた、自分の境遇を悲観することなくちゃんと理解し、その上で行動してたようです。
    強い子だなと、そう感じずにはいられませんでした。この3人の中で一番強い存在だったかもしれません。

    しかし物語は、世界は救いのない現実を彼らにつきつけました。

    ロゼリーの本性。
    テオバルトはロゼリーに裏切られた形になりましたが、ある意味ロゼリーは純粋だったのではないかと僕は考えます。
    純粋に兄だけを慕い、純粋故の我儘が歪んだ愛情を育ててしまったのだと。
    彼女も妾の子。やはり少なからずテオバルトのように劣等感のような感情があったと思います。そんな目で周りから見られているような焦燥感。そんな中で自分の面倒を見てくれる、同じような立場の優しい兄がいれば、恋慕の念が湧かないわけもないでしょう。
    彼女は純粋さ故に自分の闇に染まってしまったのではないかと。ただ賢しい子のようなのでそんな部分はしっかり隠せてましたよね。
    テオバルトが彼女だけを見ていれば、それが表に出ることもなかったでしょう。

    そして物語の結末ですが、ハッピーエンドとは言えませんでしたね。
    エパティーク…いや、もうアマポーラですね。彼女はいったいいつまで彼を待ち続けるのでしょうか?
    テオバルトも人が悪いですよね。最後に気を持たせるようなことを言って去っていくのは…。
    銀翼の聖女が贄になって竜を呼び出したと伝承されてる時点で、自分の身がもうこの世に戻ることがないと悟っているはずなのに。
    あの言葉はテオバルトのエゴだったのか優しさだったのか?
    おそらく、願望だったのだろうと僕は思います。解っていてもそれでもわずかな希望を胸に…。

    物語の切なすぎる終幕の後は、深い余韻が残りました。
    余韻の中、彼女たちのその後を夢想してる時の方がやばかったです。仕事しながら泣いちゃうかと思いましたw

    テオバルトとアマポーラの、わずかな希望が叶う日が来ることを願って…。

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    投稿日:2012.07.03

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