【感想】季節風 春

重松清 / 文春文庫
(76件のレビュー)

総合評価:

平均 4.0
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33
14
2
0

ブクログレビュー

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  • ノンストップヒデキ

    ノンストップヒデキ

     思わずほろりと来てしまう優しさに溢れる人情物語の数々。
     ①新旧のお雛様。自分を想ってくれた亡き母を、懐かしみ慕う娘。そんな彼女も母親になった。②僕のヒーローは、たとえ戦力外通告を受けても、ヒーローのままだった。③上京の折の俺のバッグにも。その30年後、母の棺にもポンカン。いずれも旅立ちの時に。④島を出て行く若者達、見送る大人達。これもまた、双方の旅立ち。⑤母は土方に出ていた。土の匂いがした。よもぎが母と自分を繋いてくれた。⑥ジーコロだなんて、変なのと思ったら、電話のダイヤルの音だった。26年前に上京。妻子持ちの44歳になった。⑦沖縄から北海道までの桜の花びらが、毎年届けられるさくら地蔵。⑧突然の借家住まい。隣のおねえさんは、とても優しかった。⑨駅のホームで転落死した男の墓参り。彼は左利きだった。⑩お兄ちゃんの帰郷⑪目には青葉⑫ツバメ記念日
     ハッピーエンドを迎える。ただし、はっきりと結論が出るわけではない。フェイドアウトする感じ。ほのぼのとした気持ちになる……話ばかり。作者は、ぽかぽかを使っていた。
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    投稿日:2024.02.10

  • かき

    かき

    季節風シリーズで唯一読めていなかった春を漸く読むことができた。 新たな世界へ羽ばたく前の別れの話が多く、切ないながらも優しく書かれていて、あたたかい気持ちになれる本。 重松清の昔話もこの短編集の中の一遍に収録されており、それも見どころの1つ。続きを読む

    投稿日:2024.02.01

  • わら

    わら

    ほわっとした、優しい雰囲気がした。
    実際にはこんなにも心温まるストーリーを体験する事なんて無いんじゃないかと思うけど、この本を読んで、心がほわっとしたのがなんか嬉しかった。無気力に生きてるとまでは言わないけど、ただ毎日をなんとなくでやり過ごしてる私は、心を使えてないような気がした。

    「変わりゆく「四季」の風景と「ひと」の心」
    帯に書いてあった言葉が一番響いた気がする。
    特に良かったのは、
    せいくらべ
    ツバメ記念日
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    投稿日:2024.01.28

  • nao

    nao

    短編集なので、通勤時間に読みやすいなと思って読み始めましたが、、、涙涙で、電車で読むには向いてません。
    この作家さんの本は他にも読みましたが、主人公の気持ちや感じ方、考え方が私自身の気持ちと重なり合う部分が多く、感情移入してしまいます。
    この短編集では『目には青葉』という物語が私のお気に入りです。主人公と私自身が似ていて、何度も読んでしまいました。
    春らしい素敵なお話がたくさん入っているのでおすすめです。
    続きを読む

    投稿日:2023.11.15

  • pokke

    pokke

    12のストーリーが収められた「季節風」シリーズの春。どれも重松さんらしい、愛情いっぱいで心温まるストーリーでした。中でも、さくら地蔵とせいくらべが、よかったです。季節にあわせて、次は夏を読んでみようと思います。続きを読む

    投稿日:2023.10.05

  • 黒い☆安息日

    黒い☆安息日

    このレビューはネタバレを含みます

    重松清、四季シリーズの「春」
    出会いだったり別れだったり、季節の中でも切り替わりの季節。人生の節目は春ともいわれている。こういう季節だから色々な出来事があって、重松の筆でその人間模様が描かれるのだから間違いないわけで。

    「ジーコロ」と「目には青葉」は間違いなく好き。「島小僧」はなんとなく千鳥大吾を思い出す。「せいくらべ」はちょっと卑怯やけど泣ける。

    「ツバメ記念日」は考えさせられたなぁ。子供を可愛く思えない夫婦の問題は、個人の資質もあるけど社会環境にもあるってことか。
    「子育て支援」って言うけど、育児はもっとプライオリティが高いものでどっちかというと「子育て世代の就業支援」という立ち位置で考えていかないと、少子化は解消されないのかも。

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    投稿日:2023.08.28

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