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許光俊 / 講談社現代新書 (7件のレビュー)
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totssan
うーむ、なんというか単なる一俗人の好みの披露、という感がぬぐえない(著者はそうではないとあとがきでも再主張しているが、それはちょっと違うのでは?と反論もしたくなる)。が、音楽通史として読めるし、なる…ほど面白いという点も多く、楽しめた。確かにいんちきくささがある、というのは納得できる。が、フォローではないが、もう少し客観的な記述でも良い。個人的にはこれくらいガンガン個人的主張がされて、潔いとすら思うが・・・。色々複雑な思いに駆られる。続きを読む
投稿日:2017.04.11
brikix
読んでいて何度も、村上龍の文章を連想した。「本物」を求めて時間と金をかけて移動する、美食について書く……ということ以上に、たぶん「芸術」を受容するということについての態度そのものに、通底するものを感じ…たからだと思う。続きを読む
投稿日:2016.10.30
ryu0218
久しぶりに星ひとつの最低評価をさせてもらいました。 偏見偏向がひどく、自らを貴族に擬し自慢たらたら、庶民や東洋を愚弄するような話ばかり。 電車ののっている人間にはクラシックは分からない。 トヨタ車…に乗っている人間にはクラシックは分からない。 香港の嘘くささ。 マカオでクラシックを聴く場違い。 などなど冒頭からこんな調子。 金持ち自慢と西洋至上主義の差別的言動をよくぞ本にしたもんだと思う。 成り上がりのスノッブらしい金満主義で、著者のお里が知れます。 読んでいて最初はムカつき、そのうち呆れ、最後は著者の痛さに目を覆うばかりでした。 講談社もよくぞこんな著作を現代新書に選定したものです。続きを読む
投稿日:2014.01.16
atzm
豊かさの中で生み出されたクラシックは、豊かさの中にいなければ肉薄することができないという、良識の中ではなかなか語られなかったが真実に近いことを具体例と経験から説いている。旅行記として読まれた方も多いの…ではないかと思う。 豊かさと浪費は違う、という指摘はもっともだと思う。続きを読む
投稿日:2013.06.20
kazyx
クラシックは基本的に豊かな人の音楽であると主張する著者による世界各都市でのクラシック体験とホテル、レストラン、酒、街、車についてのうんちく集。日本の真面目なクラシックファンが怒ることを承知で書いている…露悪ぶりが楽しめた。消費ではなく、浪費のすすめとしても筋が通っている。続きを読む
投稿日:2012.09.02
yo
図書館で借りた。 著者曰く、「要約しにくいこと」を書いていて、「感覚的に」納得してもらえればよいことを述べている。音楽に関する旅日記のような体裁とも言えそうであった。 贅沢を知っているか知らないか…によって、ある作品が理解できないということがある、ということが一番最初に書かれている。クラシックの作曲家で国の財政を傾かせるほどの贅沢をしたり、貧しい生活を送ったのはいいワインを飲んでいたせいだったりするケースを聞くと、現代の裕福ではない人間はそんな人の感覚には近づけないのも理解できる。 本の内容としては、本物の音楽を聴ける場所を探すようにして、香港、オーストリア、イタリアなどが紹介されていく。各場所のいいホテルやいいレストラン、オペラハウスや当地のオーケストラの品評がなされている。 お金のある人を僻む癖がある場合は読まないのがベストだと思う。ただ、貧すれば鈍するとはいうけれど、そんな中でも贅沢というものを知っておくことは必要だという感じの主張には頷きたい。続きを読む
投稿日:2012.08.04
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