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アガサ・クリスティー, 橋本福夫 / クリスティー文庫 (69件のレビュー)
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おけいはん
都市化が進むセント・メアリ・ミードと、ミス・マープル自身も老いを感じる今日この頃。懐かしい人々のことを思い出し、少しセンチメンタルになるマープル。 大物女優とその夫が移り住んだゴシントンホールは、かつ…て『書斎の死体』で死体が発見された曰く付きの場所。そこで開催されたパーティには、多くの周辺住民が参加する。そしてそこで、野戦病院協会幹事のヘザー・バドコックが殺害される。 ヘザーはパーティの主役でもある女優のマリーナと間違えて殺されたのか、それともはじめから彼女自身が狙われたのか。全ての鍵は、ヘザーと対面した時にマリーナが浮かべた「凍りついたような表情」にあった。 立て続けに殺人が行われるものの約450ページとやや冗長に感じるが、全ての真相はマリーナの仕草に集約されているので、それを推理しながら読むと面白い。最も、終盤に入りマープルが目撃者たちの言葉を正確に検証するあたりで大方の予想はつく。 当事者であれば理解できるであろう殺意の描き方が巧み。 変わりゆく村でも情報の伝わるスピードは健在で、人々の在り方や価値観の変化にもクリスティは常に目を向けている。続きを読む
投稿日:2024.03.26
うまぽん
冒頭の映像的なシーンで事件発生もその後は落ち着いた感じで展開し終盤になって色々と動きが…ミス・マープルがすっかりおばあちゃん扱いになってるが、ミス・マープルを実際に読むまで思っていた「安楽椅子探偵」…のイメージにはこの方が近いかとも思う。 有名女優が近所に引っ越してきてそこから起こる騒動は、何だか現実味のない設定ではあるがドラマとしてはとても面白かった。色々とスッキリしない部分も残ってはいるが、まぁ隅々まで整合性を求めなければ読後感も中々にスッキリする。後は何を言ってもネタバレになりそうなので黙っとこ。 個人的には前作『パディントン発〜』登場のルーシーの活躍する話しも見たかったなとも。続きを読む
投稿日:2024.02.25
肋骨臀部
このレビューはネタバレを含みます
面白すぎる。動機の処理が本当に上手い。途中でもしかして…とは思ったが、この動機を明かすのはポアロよりマープルのが適しているのだろう。鏡がひび割れてしまった瞬間のマリーナの顔を見たいような見たくないような。
投稿日:2024.02.04
JINTA(じんた)
誰がどう殺したのか。なぜ殺したのか。ミステリの醍醐味が詰まった作品。クリスティーはやはり女性のキャラクターを描くのが上手い。
投稿日:2024.01.11
へ〜た
「書斎の殺人」に続いて、セント・メアリー・ミードで再び殺人事件が…。新興住宅街ができ、古き英国文化が徐々に失なわれつつある中、「書斎の殺人」の舞台ゴシントン・ホールには米国人女優が引っ越してきて、そし…てまさかと思われる序盤の伏線が回収される。プロットに対する重厚な肉付けが素晴しく、単なる謎解きではない普遍的な「人間の性質」を描いてクリスティ72歳円熟の佳作。続きを読む
投稿日:2024.01.03
はじめ
「鏡は横にひび割れぬ」問題の情景がドラマチックでショッキングで美しい。 犯人予想、今回は大きくは外さなかった。
投稿日:2023.12.17
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