【感想】魔術の殺人

アガサ・クリスティー, 田村隆一 / クリスティー文庫
(37件のレビュー)

総合評価:

平均 3.3
5
7
13
5
1

ブクログレビュー

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  • ポプラ並木

    ポプラ並木

    このレビューはネタバレを含みます

    過去の作品の中でもアンフェア。動機、殺人トリック、犯人、タイトル、色々と納得感が薄い。もしかしたらややこしい登場人物名や翻訳がそうさせているのか?読んでいて分かりにくかった。妹・キャリイ夫人の姉(ルース)から不穏なことが起きそうだと相談を受けたマープル。マープルはキャリイ家に滞在する。そこで不可解なイザコザと同時に別室で起きた殺人事件。殺人事件は関係者がホール内にいる中でどうやって別室で殺人ができたのか?動機何か?トリックどうしたのか?その真相はアンフェアと思ってしまう。うーん、今回は楽しめなかった。。②

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    投稿日:2024.03.12

  • きなこ黒蜜

    きなこ黒蜜

    ミス・マープル長編5作目。今回はマープルがある女性の屋敷を訪ねることになり、そこで事件が起きるという展開。マープルが頭から登場してくれて出番も多いのだが、ちょっと盛りあがりに欠ける気もした。人物描写は良いのだけど、犯人が分かるくだりのクライマックス感が今ひとつ。続きを読む

    投稿日:2024.02.21

  • 肋骨臀部

    肋骨臀部

    このレビューはネタバレを含みます

    珍しくトリックと犯人は見当がついた。片付いた後のキャリイの態度が印象的だが、最初から何となく勘付いてたんだろうなとも思う。1回殺人を犯した人間は2回目以降止まらなくなるってなはクリスティでは徹底してるなあ〜。

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    投稿日:2024.02.03

  • JINTA(じんた)

    JINTA(じんた)

    魔術の殺人はミス・マープルのドラマ版を先に見ていて、その後本書を読んだ。大まかなトリックは小説もドラマも変わりないが、小説ではより深く登場人物の深層心理に迫っていて、読み応えがあった。

    投稿日:2023.12.03

  • へ〜た

    へ〜た

    プロットはよくできていると言えばよくできているが、トリックは凡庸。登場人物も類型的で「らしくない」一冊。正直なところ、私設少年院という筆者が(おそらく)あまり馴染みのない舞台を選んだがために臨場感が薄れ、物語に深みを欠いたのではないかと推測。

    これでミス・マープルが登場する長編12作のうち 6作を読んだ/読み返した計算。あと 6冊だし、まあ読むか。
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    投稿日:2023.11.25

  • オズ

    オズ

    このレビューはネタバレを含みます

    クリスティの長編ミステリー。
    マープルシリーズ。古典作品の読みにくさがこれでもかと詰まった作品だ。(笑)
    女主人、現在の夫、1番目の夫の継子と実子。そして養子の娘、2番目の夫の子供二人、ここに付き添い人や使用人、医者等中々難しい環境設定のため序盤は苦しんだが、後半迄に何とか整理して読み進める事が出来た。さらに、舞台設定が非行少年たちを集めた少年院であり、すべてが作用しながら非常に面倒臭い、異様な世界観を漂わせている(人間関係の設定の難しさも作風に合わせている様に思っている。)
     マープルの旧友であるルースは自身の妹であるキャリイをとても心配しているが原因がわからない。マープルは昔から空気感をよむ鋭さがある為、キャリイの住む邸に赴き(マープルに生活苦を演じる様にすればキャリイはきっと招待してくれるという、何とも屈辱的な依頼だが)不穏な空気の原因を探る様に依頼される。
     (現在の少年院とは少しイメージが違うが、生まれや生い立ちなどにより罪を犯したり精神的に不安な少年達を改心させ、優秀な仕事や役割を与える住み込みの学校の様なものだ。)
    そんな環境下においてエドガーという一人のおかしな青年が、キャリイの夫であるルイスに陰謀論等をふっかけて部屋に立て篭もり銃を発射する事件が起こる。結局、実際に弾は発射されるが空騒ぎに終わり、事なきを得るが、実は同じ邸の別の部屋にて銃殺された死体が見つかる。
     マープルシリーズ特有の特殊な殺害現場、方法であり今回は安楽椅子探偵ではなくマープルが自ら乗り込んでいる点が面白い。マープルシリーズでは警察も協力的であり、現代ではありえないが皆んなで考えようの精神があり、捜査で発見された謎は次々と共有される。
     トリックも手の込んだアイデアで、正にそれが一番しっくりくる方法だ。夫ルイスはキャリイを愛している事に変わりはないし、実はキャリイが狙われている場合には犯人の割り出しは彼女の遺産などから検討しなければならない。今回、様々な「魔術」がクリスティによってかけられており、①キャリイが実は狙われているという偽装②キャリイに毒が盛られているのが嘘だという偽装、③ホール内での立て篭もりが実は二人の共犯でありトリックの肝だという偽装。④動機がキャリイに関わるものではなくルイスの横領によるものだという事実。
     つまり幾重にも罠が張り巡らされており、読者を惑わし偽装へ誘う。少なからず世界観もある作品の為引き込まれていく。
     残念な事に最後、犯人の結末が滑稽で勿体ない退場の仕方だ。二人が実は親子だった事や夫婦は少なからず本当に愛し合っていた事等を踏まえ、もっとスリリングな、衝撃的な結末があった様に思う。(終盤にまとめて発見される二人の死についてもおざなりな印象を受けてしまう。死体が一つじゃ足りないから・・・的な印象を持ってしまった。)
    クリスティの作品でよく言われるが、夫婦の殺人は相手を疑うはもはや王道であり、結局王道に至るのだがそういう結末だと終盤迄感じさせない描写力が今作の魅力だ。最後、批評にてマープルを魔女と評しているが、今作の彼女はどちらかと言えば友人への優しさが溢れる役回りであり、一瞬で真相を突く恐ろしさは控えめだった様な思う。

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    投稿日:2023.08.05

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