【感想】SQ "かかわり"の知能指数

鈴木謙介 / ディスカヴァー・トゥエンティワン
(34件のレビュー)

総合評価:

平均 3.6
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ブクログレビュー

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  • takahirokazama

    takahirokazama

    IQ,EQからSQ(Social Quotient:かかわり知能指数)の時代へというキャッチコピーに惹かれて読んでみた。震災後1万人の調査から「他人に関わって相手のためになることをしたいと思っている人は幸せな人が多い」、そして「他人に関わろうとする態度は、それがないと不幸になるわけでないが、幸福度が増す要因になる」ことを明らかにした。さらにそこには適切な範囲(自己犠牲的な奉仕より、自分のできる範囲で協力など)があることも指摘している。そして献・広・心・次というキーワードからSQ度という指標を提案している。SQ度というのはマーケティング的かなという気もするが調査結果及び指摘は納得感あるもであった。

    著者は76年生まれでTBSラジオ「文化系トークラジオ Life」、NHK「青春リアル」などにパーソナリティーをしている。同年代ということもあり、特に「life」はweb上でアーカイブを聴いたりして、共感することが多かった。それだけに期待が大きかったのであるが、万人向けを目指したのが、「まあそうだよね」というところで終わってしまい残念。もちろん「まあそうだよね」を数値的に示すのはたいへんなのであるが。

    今後は、もっと現状を突破するような言論を期待したい(そうなると本は売れないかもしれないが)。
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    投稿日:2018.10.09

  • ドドリアさん

    ドドリアさん

    丁寧でよかった。持続的に持ち続けることができる関りを有する人はより幸福である可能性が高い、という統計に基づいて、これから来るであろう人口減少、消費減少の社会に対しての提言まで、ソフトで読みやすかった。

    一番よかったのは、黄金世代、団塊の世代ののちに来る現代までの世代の幸福に関する特徴と推移の考察が分かりやすくて、ちょっと別ノートにでも書きだしたい気分。学者たちが次の世代のために必要なアイディアを提言し続けることの大切さを、なんとなく感じられた。

    17.4.20
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    投稿日:2017.04.21

  • 奇数屋タバエフ

    奇数屋タバエフ

    タイトルに対して読者が期待する内容と乖離が生じる可能性が高いと感じた。戦後からの社会学的な分析は非常に参考になったが、SQという新しい概念への言及などが非常に乏しい。

    投稿日:2015.06.02

  • beta2

    beta2

    p.48図「献・広・心・次」の度合いを(再)確認してみよう。

    p.48の図で示された近すぎないか遠すぎないかの度合いをチェックすることで、いまの自分の傾向を知るだけでなく、過去の自分と比べた変化を確認できた。

    学生のころはやはり自己犠牲に走りすぎていたり、地球規模の普遍的価値を求めたりしがちだった。よくある若者らしい理想主義や潔癖主義だったし、自分と世界の間に社会が失われたセカイ系の感覚にも近い。端的に意識高い系だったともいえる。

    それから数年のらりくらりと生きてきて、学生の頃と考え方がまったく変わっていない自分にすこし危機感を感じていたのだが、この図を通して、今はそこそこバランスのとれた距離感を意識できている、ということで少しは人間的に成長したのかなと及第点をあげてやろうと思えた次第。


    ・電源のコンセントをリビング中心に据える提案
    ・ソフトカー+電動カートの電気シェア
    などには心惹かれた。

    (集住介護シェアハウスとかもできないかなー。新聞奨学生みたいにちょこっとずつ介護に貢献しながら生活できるみたいな。)
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    投稿日:2015.04.15

  • hazelnuts2011

    hazelnuts2011

    日本人の絆意識は震災を機に深まったと言われているが、あたかもそれが一般化され、検証されないまま「幸せ=他者への手助け」という普遍構造のごとくまかり通っている感に疑問を感じる。レベッカ・ソルニットは著書「災害ユートピア」の中で、大災害の中に奇妙な共同体が生まれる理由について、平常時の様々な構図が崩壊することによって大多数が兄弟の番人になろうとし、同じ目的意識、連帯感の中に一種の喜びをもたらすからと分析している。つまり「かかわりへの喜びは」ある意味特需的ともいえ、決して普遍の意識とは言い切れない。ただ、そうは言っても、著者自身がかわり度に対してSQというレベル分けしている以上、その前提は大して問題ではないのかもしれない。「100万人に1人の天才よりも100人に1人のそこでしかできないことができる才能」という言葉には納得させられた。続きを読む

    投稿日:2015.01.27

  • ヒロ

    ヒロ

    かかわりの知能指数とは、幸福度を高める他者とのかかわり力のこと。
    他人の手助けをすることを幸せの基準とすること。
    人は誰かと協力しないと生きてゆけません。縁を大事にすること。
    適切な範囲内でできる範囲で手助けすることが一番。
    お金で幸せを買う時代はおわり、人との付き合いで幸福感を得る。
    高齢者と若者が出会う場としての中規模地方都市の活性化を目指す。
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    投稿日:2013.08.01

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