【感想】立ち上がれ日本人

マハティール・モハマド, 加藤暁子 / 新潮新書
(15件のレビュー)

総合評価:

平均 4.0
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2
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ブクログレビュー

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  • npol

    npol

    2002年のスピーチなどを収録した、2003年に出版されたもの。
    日本で有名になった、ルックイーストなどの日本への賛美があるのは第1章。
    基本的に日本の反米保守に近い主張が多く、中国や北朝鮮への楽観論も目立つ。第1章だけで終わらせるのは危ない書籍。
    マハティール氏のマレーシア政策については詳しく学んだことがないし知識も無いが、彼の信念に基づく政策について、どういう思想的背景があったのかをうかがい知ることはできた。
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    投稿日:2021.12.30

  • mattaku

    mattaku

    誰がドイツに、戦争中のナチスの残虐な行為を謝罪して回るよう求めているでしょうか。しかし日本ではどの首相も、2世代も前の人間がやらかしたことを謝罪しなければならないと思っている。これは不幸なことです。

    投稿日:2021.09.06

  • rokkosanjin

    rokkosanjin

    マレーシアの首相として1981年から23年間、「ルック・イースト」(東方の日本に倣え)を唱えて国を率いた親日家のリーダー、マハティール・モハマド氏による「日本を元気にする処方箋」。2003年の引退を前に「アメリカのいいなり」となっている日本に贈った叱咤激励のメッセージには、「国を愛する」ことへの熱い想いが込められている。医師としても活躍した経歴を持つマハティール氏が「内科医的な手法」で祖国を再生させたように、かつて手本とした友好国である日本の復活を熱望して書いた一冊。92歳という高齢にも関わらず、現政権に異議を唱えて2018年に再び首相に返り咲いた親日家がかつて日本に送ったエールは今でも鳴りやまず、本書はそのまま今の日本人のための教科書とされるべきもの。続きを読む

    投稿日:2020.12.12

  • tosshi-s

    tosshi-s

    マレーシアの元首相そして現在首相に返り咲いたマハティール氏が、日本を元気付けてくれる本。
    マレーシアはルックイースト政策により日本を目標として国策を進めてきたが、当の日本が迷走している中で、日本は欧米の真似ではなく、日本らしさを推し進めるべきと叱咤激励する。続きを読む

    投稿日:2019.06.17

  • こでぃん

    こでぃん

    このレビューはネタバレを含みます

    〈要約〉
    日本は自信を取り戻し世界に向けてリーダーシップを発揮してほしい。欧米方式の不平等な利益分配は、貧しさによる争いを引き起こす。地球を1つの共同体として考え、公平に利益を生むようにするべきだ。それができるのは経済規模と富があり、世界水準の技術力を持っている日本だけなのだ。

    ※140字前後で要約しているため、内容が抽象的になっています。


    〈感想〉
    どんな本か。
    例えば、あくまで例えるなら。

    僕のお爺ちゃんが昔、会社の社長をやっていて、著者はお爺ちゃんの会社に世話になっていた取引先会社の現社長さんである「マハ爺ちゃん」だとする。
    マハ爺ちゃんは必死に努力して、会社を大きくしていった。

    僕のじいちゃんとマハ爺ちゃんは家族ぐるみのお付き合いをしていた関係で、僕も小さな頃からマハ爺ちゃんに可愛がられていた。

    僕も大人になり、家業とは別な会社に就職。
    社会人を10数年経験し、改めて自分の人生を振り返り始める。
    今の仕事を続けていいのか、本当は何がしたいのか、何が不安なのか、何が不満なのか、僕はこれからどこへ行くのか。

    そんな時に、十数年間ぶりにマハ爺ちゃんと飲みに行くことに。

    立派な会社の社長であるマハ爺ちゃんとの2人きりの食事。
    こちらはといえば、なんとなく心が定まらず、霞みがかった焦りに苛まれた僕。

    お酒を進めながら、とりとめのない世間話の中で、仕事の話になる。

    マハ爺ちゃん「どうなんだ、仕事の方は。」

    僕「うーん、いや、実は。最近いろいろ悩んじゃっててさ。迷子中なんだよね。こんな感じでさ・・・」

    一通り話を聞いてくれた上で、

    マハ爺ちゃん「なるほどな。いいか、お前な?おれが若い頃は、お前の爺ちゃんにこんなことを教えてもらって、そのおかげでおれは今こうして1つの会社を経営しててだな、お前にもお前の爺ちゃんの血が流れてるんだよ。うだうだ考えてる暇があったら、まず行動してみろよ。」

    と言われ、改めて自分のことを見つめ直す。

    そんな本です。例えるなら。


    昔お手本としてお世話になった日本の、現在の若者に向けたメッセージとして金言が並びます。
    国を経営しているお爺ちゃんからのメッセージなので、当然小言が多い。家族を大事にしろ、国を大事にしろ、茶髪、ピアスなんてもっての外だ、アジアよりも欧米が優れてるだと?ふざけんな!そんな堅苦しく、反骨精神満載な言葉が散りばめられていますが、私達日本人に対しての愛情と、将来に対する期待を持って発破をかけてくれる。
    頑固なだけではなく、きちんと話を聞いてくれた上で真剣に言葉を投げかけてくれる、そんな愛すべきお爺ちゃんが書いてくれた本です。

    (不敬な表現ですみません)



    2003年初版の本のため、書かれている国際情勢(特に中国や北朝鮮について)は2019年1月現在と乖離している点はあります。
    ただ、行動力と不屈の精神を以って長い間一国のトップを務めた(現在は返り咲いていますが)1人の人間の言葉には計り知れない重みがある。

    私達が暮らしている現代は、欧米文化が中心であり、メディアで目にする海外のニュースも欧米式の考え方というフィルターを通した情報を真実として受け止めるという土壌の上に成り立っています。
    その思考回路が偏ったものであることを、アジアの視点、イスラムの視点、国のトップの視点からの批判を読むことで気付かせてくれました。

    ただ、中国・北朝鮮に対する見込みの甘さや、欧米に対して批判のみであり公平になりきれていない点など、そこに偏りを感じます。
    また、貧困からのテロなどの問題解決の方法を地球税(マハティール氏の例えなのでしょうが)による富の分配などでまとめていることから、即実現できる対処法ではなく理想論に近く、それを日本に求める理由も根拠としては抽象的なものでした。

    この点から⭐️をマイナス1しています。

    ただ、国のトップは理想を語るべきだと思いますし、地政学や経済学の参考書でもないので、この点についてはほとんど気になりません。

    何よりも、熱意を以って世の中のことを教えてくれ、お説教してくださるマハティール氏に感謝することができる一冊です。

    良書だと思います。

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    投稿日:2019.01.14

  • 白藍

    白藍

    マレーシアの宰相マハティール氏のスピーチや主張をまとめたもの。
    2003年の出版だけあって、その後の激動した世界情勢においては通用しない箇所もいくつか散見される。
    中国はアジアの脅威にはならない、北朝鮮は核を持たない、持ったとしてはすぐに処理できる、等々。
    90歳を超えて中国による脅威から再び宰相の地位に返り咲いた今、その主張は明らかに変わっている。
    それでも一貫しているのは、日本を信じてくれていること。
    日本の政治についてきついことも書いてあるけれど、今は状況も変わっている。手を取り合って難局を打開したいところ。
    続きを読む

    投稿日:2018.09.11

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