【感想】日本人はなぜ震災にへこたれないのか

関裕二 / PHP新書
(3件のレビュー)

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ブクログレビュー

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  • リカ

    リカ

    古代より限りない数の震災に遭い続けてきた災害列島日本。それでも被災するたびに人は立ち上がり、復興を遂げて新たな生活を築き上げていきます。

    この国に生きている以上、そうするしかないという気持ちが国民の中にあるからだと思いますが、古代にさかのぼって現代にいたるまでの、日本人の災害の乗り越え方がまとめられています。

    群馬県渋川市にある黒井峯遺跡は、古墳時代後期(6世紀前期)の遺跡。
    集落は榛名山の大噴火で大量の軽石・火山灰を浴び、軽石層に密閉されてほぼ瞬時に埋没しました。
    ポンペイのような場所が日本にもあったとは。
    近年この遺跡が発掘され、当時の震災の状況が明らかになりました。

    その時に榛名山から飛ばされた軽石は、遠く宮城県多賀城市にまで到達したほどの威力だったようです。

    古代人にとって、自然災害は神の怒りであり、王(天皇)は神の怒りを鎮めるのがその努めでした。今でも天皇の公務には、そうした呪術的な祈祷が多く残されています。

    仏教が日本に伝来した当初、尼僧が中心になって信仰を支えていたということを初めて知りました。
    神道的な発想で日本人には「神と女性」がセットになっているため、「仏を祀るのも女性」と考えたため、もともとは巫女である尼僧に仏像を護らせたとされています。


    日本人の民族的思想は、その宗教観によるところが大きいとされます。
    自然災害に加えて核戦争が現在の恐怖となっていますが、核兵器を保有している国々は、どこも一神教的論理に支配された場所だとする著者。
    中国は共産主義という一神教と言えるそう。

    核はタイトルである「日本人と震災」の枠からはみ出た危機になりますが、グローバリズムが広がり、これからは国だけでなく、世界の平和も保っていくことが必要とされる時代。宗教観の違いが国民性に反映しているのであれば、核の是非について、日本はもっと発言力を強めていく必要があるのではないかと思います。
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    投稿日:2018.01.23

  • machiko0303

    machiko0303

    面白かったけど考察というには感情的にバイアスがかかり過ぎてるような。日本史素人なんで楽しめた。もうちょっと深く日本史と日本神話を知りたくなった。

    投稿日:2012.01.11

  • くまぐす

    くまぐす

    一言で言うと
    日本人は多神教国家であり、それを守っていこうということをいいたいだけの本。一神教の魅力に惑わされ、ここまで来たけれど、韓国(キリスト教)や中国(共産党)と違う歴史を歩んできた日本に対して、落ち込むのはいいが、もう一度21世紀に、この震災の後に、もう一度、多神教の強さを全世界に広げようじゃないかということを言い続けている本。
    天皇を一神教の神にするのはもったいない。
    そうだよ。多神教だ。それを心の中から納得できれば、明治維新期に出来なかったことが出来るんじゃないかと今でも思える。
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    投稿日:2011.08.01

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