【感想】食人国旅行記

マルキ・ド・サド, 澁澤龍彦 / 河出文庫
(4件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • Hideyasu

    Hideyasu

    訳出初版1966年。原書の刊行は1795年。長編小説「アリーヌとヴァルクールあるいは哲学小説」の中の第2巻を翻訳・抽出して出版したのが本書。主人公サンビルが、ベニスに駆け落ちした途端に誘拐拉致されてしまった新妻レオノールを探し求めて、アフリカ西部の架空の食人国ビュテアと、太平洋にある架空の島国タモエを旅する話。フランス社会を物差として、ビュテアを極端にエゴイスティックで倫理が破綻した社会として書く一方、タモエについては聖人君子のような王様が統治するコミューン・理想郷として記述。サド侯爵がバスチーユ監獄内においてこの小説を完成させたのはフランス革命の一年前。彼あるいは同時代の一部のフランス人たちがコミュニズム的な社会を夢見ていたことがよくわかる。続きを読む

    投稿日:2015.04.29

  • tukattyan

    tukattyan

    「カニバリズムというカルチャーショック」
    異文化だから食文化もちがうでしょ。
    牛食えるんだったら人食えるでしょ。

    投稿日:2011.09.16

  • bax

    bax

    [ 内容 ]
    許されぬ恋におち、駆け落ちをしてヴェニスにたどりついたサンヴィルとレオノール。
    二人はこの水の都で離れ離れとなり、互いに求めあって各地をめぐり歩く。
    ―本書ではその波乱に満ちた冒険旅行をサンヴィルが回想するが、なかでも注目すべきはサドのユートピア思想を体現する食人国と美徳の国の登場で、その鮮烈な描写はサド作品中とりわけ異彩を放ち、傑作と称えられている。

    [ 目次 ]


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    投稿日:2010.06.26

  • kawada

    kawada

     食人国と美徳の国が出てくる。逆方向のユートピアだけれども、某かの共通性を感じた。それこそがサドの思想なのだろうか。この本は読み物というよりは哲学書として読むべき。

    投稿日:2009.02.04

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