【感想】QED 竹取伝説

高田崇史 / 講談社文庫
(33件のレビュー)

総合評価:

平均 3.5
1
17
9
3
0

ブクログレビュー

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  • Bookrium

    Bookrium

    今回は竹取物語と七夕物語の関連性からその背後にある国取りから大和朝廷にかけての権利義務の横暴と、それをどのように巧みに歴史から隠蔽したのかを解き明かしている。
    所々でかなり強引で大胆な予測を挟むものの、奈々が納得している描写を加えることで、あたかも読者まで納得したと感じてしまうところが巧みだと思う。
    正解なんてもはや誰にも分からないので、現存する点と点を繋ぎ合わせて一貫性のある説を構築する高田氏の構想力を続くシリーズでも楽しみたい。
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    投稿日:2023.11.30

  • 出雲一寸

    出雲一寸

    読書録「QED竹取伝説」4

    著者 高田崇史
    出版 講談社文庫

    p141より引用
    “「しかし」崇は奈々を見た。「ニコチン自
    体は、三日間で完全に体外に排出されてしま
    うからね。あとは脳がその快感を記憶してい
    るだけにすぎない。ということは、それ以降
    は単純に脳ー意志ーの問題だからね。そう難
    しいことじゃないよ……。”

    目次より抜粋引用
    “竹取の翁といふものありけり
     いとうつくしうして居たり
     はべりけむ身とも知らず
     翁、出でていはく
     おはすらん人々に申給へ”

     博学な変人薬剤師とその後輩を主人公とし
    た、長編ミステリ小説。同社刊行作文庫版。
    シリーズ第六弾。
     新年から馴染みのバーでグラスを傾け合う
    主人公たち、以前に関わった事件について話
    は及び…。

     上記の引用は、タバコをやめた主人公・桑
    原崇の台詞。
    ニコチン中毒というか依存は、ただの習慣な
    のかもしれませんね。近頃はめっきりタバコ
    を吸える場所もなくなってしまい、肩身の狭
    い思いをしている人もいるでしょうが、本当
    は三日の我慢で済むと思えば、いつでもられ
    そうで少しは気が楽なのではないでしょうか。
    欲しくなる気持ちをうまくごまかす方法を探
    すのが良さそうですね。
     大きく成功する存在には、必ず何か犠牲が
    潜んでいるものなのかもしれないと思わせる
    エピソードでした。

    ーーーーー
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    投稿日:2020.03.09

  • mondsonde

    mondsonde

    QED再読第6弾。まさかの外嶋さんが第1発見者、の割には
    その後ほとんど登場せず。相変わらずタタルがページ数のほとんどを語り尽くす本。今回のテーマは竹取物語を中心にいつもの騙りと歴史の闇。竹取物語の公達、かぐや姫にモデルがいたとは。帰っていった場所がまさかあそことは。いつも勉強になる。。。続きを読む

    投稿日:2019.06.19

  • かたくり

    かたくり

    このレビューはネタバレを含みます

     読み始めたら、なんか記憶にあるぞと気が付く。考えたら出て間もないころ友達に借りて読んだ本だった。
     日本史や皇族についての記述が多く、要は漢字が多く苦笑い。久しぶりに見る名前も多くて、少しうれしかった。
     物語のキーである鵲ーかささぎ―は佐賀県の県鳥、カササギは主に西日本、特に九州に生息する中国からの留鳥だったと記憶している。となれば、題材は九州の県境か、本文にある丹波か・・・想像するに面白い。
     物語の中盤、
    P135
    「それが、昔から男女の逢瀬は、月夜に多く行われた理由の一つなんだろう」
     え?
     奈々はドキリとして崇を見た。
     今の言葉って、もしかして……。
    -引用終わり―
    に噴きだした。このキャラでそれはないだろう!
    続きが楽しみだ。
    読了後
     今朝方知人と丹波の白兎について話し合ったのに、この本でも白ウサギの話が出てきて、苦笑した。無意識とは怖いものだなと思った。
     最終章前になって犯人が予測できたので少し残念な気がした。朝鮮朝顔は他の推理小説でもよく利用されている。後はどんな物語があったかな~。キョウチクトウの話は聞き飽きた。
     天皇の伊勢神宮参拝は、明治時代になってからの話も、数日前、別の知人と話をしていたところで、知識の世界って案外狭いコミュニティなんだなと思った。
     無意識のつながりに改めて思いを馳せた一冊

    レビューの続きを読む

    投稿日:2017.05.09

  • 林檎飴甘

    林檎飴甘

    QEDシリーズで一番楽しみにしているのは、タタルこと崇の膨大な知識量にある。
    それが学問的に証明されていようがいまいが、まったく関係はない。
    ただ、読んでいて面白い。楽しい。
    ある箇所ではなるほど・・・と感心し、ある箇所ではまさか・・・と驚く。
    そんな楽しみ方ができる物語だ。
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    投稿日:2017.02.16

  • ちゃびぞう

    ちゃびぞう

    QED-6。魔のカーブ。かぐや姫と織姫と。
    いつもにましてボトムアップ。よくわからなくなってきた。
    C0193

    投稿日:2017.02.10

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