【感想】新太平記(5) 義貞戦死の巻

山岡荘八 / 山岡荘八歴史文庫
(4件のレビュー)

総合評価:

平均 3.5
1
1
1
1
0

ブクログレビュー

"powered by"

  • たけ坊

    たけ坊

    坂本に引きこもって京の足利軍を迎え討ち、京を奪い返すために攻めかかるも連携できず名和長年も討死する。足利方の調略に乗ったふりをして後醍醐天皇は還幸したが、東宮たちを義貞に預け、義貞は北国からの再起を図った。足利直義は後醍醐天皇を幽閉する。主上を失った新田勢は兵を集めることができず、金ヶ崎城で絶望的な籠城戦を続けた。後醍醐天皇は吉野に脱出、義貞も落城前に落ちて再起を図る。東宮は脱出したものの捕まってしまった。陸奥の北畠顕家は西上を開始、鎌倉を落として雪解けを待たずに単独で美濃へ進撃したが洲俣で敗北、伊勢路へ逃れた。男山八幡に新田義興が立て篭もり、後詰めしようと北畠顕家も高師直勢と戦い敗死。越前を手にしようと戦っていた義貞も討死し、物語は終わる。続きを読む

    投稿日:2023.05.16

  • でんろく

    でんろく

    山岡太平記のファイナルステージである。
    北朝方の足利尊氏、直義、高師直らが、南朝側の後醍醐天皇を取り入れようとし、幽閉し、また吉野へ逃げる。
    その間に新田義貞、脇屋義助らは気比氏の力を借りて北陸で再起をかける。一進一退の攻防の中、北畠顕家らが鎌倉を再度攻略し、京へ向かうが敗北し、次々と南朝側の戦士が倒れる。山岡太平記のファイナルステージは、新田義貞の死で終わるが戦いは続いていく。続きを読む

    投稿日:2023.03.26

  • yappinkun

    yappinkun

    山岡荘八版太平記完。
    楠木正成、新田義貞ら、南朝方を主軸に展開。
    断然、足利尊氏を主軸としている吉川英治版の方が面白い。
    なんといっても、新田義貞は血筋は嫡流に近いが、田舎武士であり、心意気、覚悟、人望全てにおいて劣っていた。山岡荘八版新太平記5巻は読むに耐えない。お連れした南朝の皇子を置き去りに、死に場所を失った見苦しい最後と言える。続きを読む

    投稿日:2021.05.15

  • noinu

    noinu

    吉川英治『私本太平記』と山岡荘八『新太平記』を続けて読んでみた。

    足利尊氏を主に前半では佐々木道誉を絡めて、室町幕府の成立と、その後の足利兄弟、高師直との確執までを描いて、足利の一族である覚一検校の引き回しで物語を終えた吉川『太平記』に対して、楠木正成、新田義貞の親政の理想派と、足利兄弟の武家幕府再興の現実派との対立を描いて、新田義貞の死を持って物語を終えた山岡『太平記』。

    二作を読んだ後に、先に読んだ吉川太平記の意味がわかりかけてきた。

    時代や、主題の捉え方はともかくも、吉川太平記の方が気に入った。とにかく文章が綺麗だと思った。先に吉川英治を読んで『太平記』という時代に興味を持っていなかったら、山岡荘八は読み通せなかったかもしれない。
    山岡荘八はかなり昔に織田信長を興奮しながら読んで以来の作品だったけれど、もちょっとこの先はなかなか読めんかも知れん。

    本作品中では、理想の人として楠木正成、新田義貞実利の人として足利尊氏という対比で描かれていたが、山岡が前者を、吉川が後者を主人公として太平記を描いたという対比もまた、二人の作者の捉え方として面白いかなと思った。

    古典『太平記』は読んだことはない。
    続きを読む

    投稿日:2011.03.25

クーポンコード登録

登録

Reader Storeをご利用のお客様へ

ご利用ありがとうございます!

エラー(エラーコード: )

本棚に以下の作品が追加されました

追加された作品は本棚から読むことが出来ます

本棚を開くには、画面右上にある「本棚」ボタンをクリック

スマートフォンの場合

パソコンの場合

このレビューを不適切なレビューとして報告します。よろしいですか?

ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。

レビューを削除してもよろしいですか?
削除すると元に戻すことはできません。