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立花かれん / ショコラノベルス・ハイパー (1件のレビュー)
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彩波(いろは)
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高校生の松本なつめは兄の梓と一緒に、蓮妙寺沙樹彦がオーナーの高級マンションで暮らしている。表向きは、梓の学生時代の先輩でもある沙樹彦が、両親を亡くした二人に同情して格安で部屋を提供したことになっているが、実は、なつめとの間に秘密の契約――両親の遺した借金を沙樹彦が肩代わりする代わりに、なつめのカラダを買う――が交わされていた。 ところが、沙樹彦から与えられる行為には、なつめは今まで感じた事がないくらいの感じてしまう。なつめは「すべて金のため」だと割り切ろうとするが、そのたびに胸の奥に何とも言えない気持ちが浮き上がる。 そんな中、沙樹彦の書いたシナリオのドラマに主演するという晃一がなつめの前に現れる。どうやら晃一は、沙樹彦と身体の関係もあるようで……? なつめは情けない兄に相談できなくて、一人ですべて解決しようとして、売りをしたりするんだけど、すっごく一言だけ言いたいのは。 親の借金は放棄できるってことなんだけど。 払う必要は本当はなかったんだよ……? だから、やっぱりこういう状況になったら誰かには相談しないといけないんだ。 まぁ、この場合は小説の設定だから、それはそれでいいんだと思うんですが。 それで、肩肘はって一人で頑張ろうとしているなつめを沙樹彦はやっぱり買ってしまうんだ。 でも、最後にあったのですが、そうしないとなつめは「とりあえず」でも、沙樹彦を心の中に入れてくれなかったんだよね。何を言っても同情としてしか受け取れなかったんだから。 やっぱり何をするのにも時期って大事。 けど、晃一とこじれてしまった沙樹彦には、ちょっと遅かったって感もなきにしもあらず……だよね。 でもやっぱりなつめは強いから、あんな目にあっても、ちゃんと次のステップへと踏み出せてるわけだから、尊敬します。 最後は何とかハッピーエンド。なつめはもうちょっと肩の力を抜くといいよ。
投稿日:2011.10.19
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